何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

HBD-20Wの副産物




昨日は動作するドライブを移植することで、ソニーのMSX用外付けFDドライブ
HBD-20Wが再び使えるようになったという話をしましたが、
そのついで、前からの懸案だったWAVY23のBIOS ROMの吸い出しに着手。
その結果openMSX上でWAVY23相当のBASICが使えるようになりました。
openMSXではデフォルトでMSX-BASICが使えないため、
BASICプログラムを動かすためにはどこかから実機のBIOSイメージを持ってくる必要があります。
いちおうXDJのBIOSイメージもあるんですが、特殊なマッパー*1を使っている
漢字ROMがうまく吸い出せず、完全動作には至っていません。
今回吸い出したWAVY23のBIOSは、MSX2用のROMゲームやテープソフトを走らす
プラットフォームとして役に立ってくれそうですが、
最大の問題はディスクが使えないこと荒井でした。
外付けドライブが使えるようにするには、設定ファイルを書き換えないとダメなんでしょうなぁ。

*1:通称ハルノートマッパー。MAKEROM.BASではうまく吸い出せませんでした。吸い出し方乞うご教示。

HBD-20Wの実験




最近手持ちのMSXハードのRAMの内容を記録するため、FDDが必要となりました。
対象となるハードはWAVY23こと三洋PHC-23、ソニーのHB-F1XDJ、それとパナのFS-A1GT。
しかし悪いことにWAVYはディスク無し、GTのドライブはベルト劣化で使用不可。
生きてるのがXDJに積み替えたベルトレスドライブだけで他機種で使えないという有様。
そこで目に入ったのが、だいぶ前に壊れて使えなくなっていた
ソニーのMSX用外付けFDD、HBD-20Wでした。
こいつは荒井が中学2年の時、「イース」やるために買ったものです(おい)*1
それはさておき同じソニーならXDJに積んでるドライブが使えるんでないかと思い、
XDJから外して積み替えたところ、案の定復活! 無事読み書きできるようになりました。
HBD-20Wの不具合はどうやらドライブ本体にあったようで、電源周りは問題なかったようです。


HBD-20Wは他のソニーのMSX用FDD同様、34ピン端子が使われています。
ですから同等の34ピンドライブがあれば、そのまま差し替えできるみたいです。
けっこう手間はかかりますが、これで他の機種でFDDを使いたい時に
使えるようになったことがわかったというだけでも大収穫でした。
現在HBD-20WにFDDエミュレーターを組み込めないか考えてるところ荒井でした。

*1:店頭展示品を格安で買ったのですが、にもかかわらず20年ほど何の問題もなく動いてくれました。恐るべし当時のソニーの技術力。

「DRAGONIA」





今年最初のプログラムを打ち終わったのでご紹介。
今回紹介するのはログイン1987年6月号掲載の「DRAGONIA」です。
以前紹介した「DARK ROAD」の作者さんの作品で、内容は題名どおりの竜退治RPG
荒廃したアログナ王国に巣くう怪物の親玉、レッドドラゴンを退治するのが目的です。
オールマシン語で例によってテープ専用。





筋書きは王道中の王道を行くファンタジーRPGです。
ところが本作はユニークなゲームシステムを採用しており、それが違いとなっています。
一番の特徴はなんといってもマップの表示方式。
一見ただのトップビューのようでいて単なるトップビューにはあらず。
プレイヤーが向きを変えるごとにマップの方が90度ずつ回転するという「ブランディッシュ」方式*1
前作「DARK ROAD」同様、作者の技術力と視点へのこだわりを感じさせるフィーチャー。
マップは狭いんですがこの特殊な方式ゆえ、けっこう探索のし甲斐があるのもミソです。
冒険はまず自分の向きが判る「コンパス」を手に入れることから始まります。





もう一つの大きな売りは戦闘モードです。
本作の戦闘は遭遇すると画面内で敵とチャンバラするというアクション方式。
主人公はなぜか剣と盾を持ったハートマークで表示されます。
おそらくこれは当時のセガが出していたボクシングゲーム
「ヘビーウェイトチャンプ」のような、眼前の敵と対峙するという
視覚的効果を狙ったものでないかと思われます。
序盤は自分が弱いせいもあって、戦ってもまず勝てません。
そこで何をするかといえば村人の救助。
各地に囚われた村人を救助するとHPや防御力を上げてくれますので、
これでだましだまし戦えるようになります。





経験値が貯まるとHPの代わりに攻撃力が上がり、楽に戦えるようになります。
この徐々に戦えるようになるというのが大きなポイント。
最初はさっぱり勝てないので、本当に解けるのかと不安になったりするのですが、
成長して勝てるようになってくると、俄然戦闘が面白くなってきます。
この戦闘の面白さはログインでも称賛されていた部分。
敵ごとに攻略法を編み出す面白さももれなく味わえます。
欲を言えばせっかくの回転マップですので、
これを活かした仕掛けが欲しかったことですかね。


 なお、本作には訂正情報があります。ダンプリストのセーブ時の番地指定が誌面どおりだとバグります。正しくは...


BSAVE"CAS:ファイル名",&H8800,&HD87F,&H8E00


 ...です。誌面には誤った実行番地で記載されてます。荒井が気付けたのは、たまたま訂正情報が載っていたログイン*2を持っていたからで、それゆえあっさり走らせることができたのでした。

*1:むしろ「ゼータ2000」方式に近いと思います。

*2:グロリアスフォース」掲載号です。

MSXで作ってみた

Pepe Vila ha sorprendido a todos en los foros de Karoshi MSX Community con la publicación de una ROM con un mockup del juego La-Mulana.

スペインのPepe Vilaさんが、NIGOROのWindows用MSX風アクションゲーム
La-Mulana」をさわりだけ、MSXで再現したというお話。
ROMイメージが配布されているのでさっそく動かしてみたところ、
もとがMSX仕様で描いてあるため、グラフィックは見事に同じでした。
ただし、まだ作り込みの余地はあるのでしょうが、速度はかなり遅いです。
このあたりに「MSX風に作ったWindows用ゲーム」と
MSX用ゲーム」の差というものを感じます。

10行チャレンジ結果発表

Just over three months ago MRC's tenliner challenge was announced. The goal was to let people make a game, demo or tool within the limit of only ten lines of Basic code. To spice things up, participants got the liberty to use one media file for either graphics or music.The response to this challenge was of a greater proportion than we'd ever dare dream. No less than nineteen (!) submissions were done by people from all around the world. Contestants honoppe with Arrows and OldBitsRulez with Fog Hunter registered to MRC around the start of the challenge while MR.GHOST with Sidestep isn't a registered MRC user at all.

自分も審査員として関わっている、MSX Resource Center主催の
MSX用自作プログラムコンテスト「10行チャレンジ」の結果が出ました。
まずは審査員として、参加者のみなさまがたにお礼申しあげます。
ご応募ありがとうございます。およびお疲れさまでした。
作品はMSXが普及したオランダやスペインを中心に6カ国より全19作品が応募。
スペインKOTAIさん製作「バブルドリーム」が最優秀、
続いて同じくスペインImanokさんの「シュリケン」、
またスペインviejo_archiveroさんの「ランナー2000」が次席・三席に入賞しています。
上位入賞作品はもちろん、いろいろ面白い作品が揃ってますので、
ご興味のある方はDLして遊んでみてください(おい)。
turbo R高速モード推奨作品がけっこう多いので、tRがあった方が良いでしょう。


さておき一応審査員として、
審査方法はどこかに明記しておいた方が良いと思うのでここに書いときます。
審査員はMSX-BASIC Game blogspotのAdolfo Gonzalezさんと
MRCクルーのMeitsさん、同じく自分こと本名荒井の3名。
各作品、演出・スピード・オリジナリティ・ハマリ度(Addictiveness)・
遊びやすさ(Playability)・外部ファイル活用度について
それぞれ10段階で評価し平均点を算出*1
審査員3人でさらにその平均点の平均を出し得点とし、それで順位を付けました。
同得点となった作品については、審査員それぞれのランキングを参照。
審査員一人ごと、上位だったものに0.1のボーナスポイントを付与して差を付けています。


審査に加わって思ったのは、日本とヨーロッパの物づくりに対する考え方の違いでした。
日本のショートプログラムは、ファンダム等に掲載されていた1画面プログラムのように、
プログラム単体で完結し、MSX1でも高速に動作するコンパクトなものをよしとしますが、
「外部メディアファイル使用可」のルールやtR推奨作品の多さが示すように、
ヨーロッパでは、与えられた条件は存分に使って最大限に作り込むことを
よしとしているように思われます。
とはいえ、どちらでも優れた作品が出てくれば万々歳。
今から2回目の開催が楽しみなところであります。

*1:外部ファイルを使っていない作品やツール類は、関係のない項目を抜いて評価

次はカワサキと決めてます

本田技研工業のタイにおける二輪車販売合弁会社であるエー・ピー・ホンダカンパニー・リミテッドは9日、個性的なデザインのスポーツモデル「MSX125」を生産し、1月にタイ国内で発売すると発表した。同車は、グローバルモデルとして各国に輸出する計画もある。

MSX使いの単車乗りとしては要注目の一台。
しかし問題は125ccゆえ高規格道路が走れないので、
どこでも走れることを単車に求める荒井の用途に適さないということだ!(泣)
50になる前にはBMWの単車に乗りたい荒井でした。

「リザード」買った





で、こないだ「アニマルランド殺人事件」を買ったというのに
年明け早々またMSXのソフトを一本買ってしまいました。しかもカセットテープ。
例によって駿河屋さんの新着在庫を覗いてみたらまだ在庫があったので、
ダメもとで注文したら確保できたというものです。
今回買ったのは「リザード」。
「夢幻の心臓」と並ぶクリスタルソフトの代表作で、和製CRPGの古典です。
MSX版はマイクロキャビンによる移植版。
内容には大きな変更もなく、遊びやすい好移植です。
80年代中盤当時、他機種の人気作品を別のメーカーが移植して
販売ということは比較的よくあることでした。






さっそくテープからピーガー音をWAV録音し、専用ソフトでテープイメージ化。
特に問題も無く変換は終了。エミュ上で一発で起動してくれました。
テープソフトは下手するとFDやCD-ROMのソフトより保存状態が良かったりします。
ゲームの内容はいろんなところで語られているのでここでは略。
昔一度解いてるんですが、けっこう面白いのでまたクリアしてやろうかと思ってます。
戦闘モードの敵グラフィックがみんなガチャピンなのが
MSX版の弱点です*1荒井でした(おい)。


そういやこれが今年初の買い物となったんですが、
それが実際の店舗ではなくweb通販だったことに、
インターネットの普及というかネット社会というものを感じたというか。

*1:あと続編「アスピック」が出てないこと!