何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「メッコーリー2」~前編

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 先日のあんな出来事があっては、もう二度と日の目を見せる機会もないだろうので、恥を忍んで晒しときます。題して「メッコーリー2」。荒井が中学3年だかの頃、「吉田工務店」で作ったSTGです。


 「吉田工務店」とはMSX2用のSTGエディターです。作者は荒井が何度か採りあげた「PERSPECTIVE」と同じ方。最大5面の縦STGを作ることができました。
 MSX2らしく、1ドットスクロールやスプライトモード2こそサポートしているものの、あまり高度なことはできません。とはいえ中学男の頭の悪い空想を形にできるくらいの性能は備えてありました。


 この「メッコーリー2」は、そんなツールを弄っているうち、勢いでできてしまったシロモノです。


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 主人公は例の新興宗教によって全てを奪われた弁護士サカモト。教団に拉致され人体解剖の刑に処される直前、命からがら脱出に成功し、厳しい修行の末、忍者となって復讐するという筋書きです。当時「ゴールデン洋画劇場」あたりでよく見たショー・コスギの忍者モノに影響されたといえないこともありません(おい)。


 1面は教団前線基地のある南の島。修行のためサカモトが潜伏している間に教団はクーデターに成功、政府を乗っ取りその勢力を全国津々浦々に伸ばしていたという設定だったかと記憶してます。
 戦いの舞台は無料キャンプ場のある砂浜。だからテントなんかも張ってあるわけです。敵はテント住まいの出家信者の他、浜辺のカニや風船、飛行機などなど脈絡がありません。敵は弾丸代わり、食料として支給された生タマネギを投げつけてくるのですが、人間のみならずメカもタマネギを発射するのが我ながらシュールです(おい)。ちなみにメカや各種兵器は教団に多数在籍していた理系信徒が開発したということになってます。
 ボスは当時「週刊文春」によく名前が出ていたK大師。1ボスなので移動パターンは左右に動きながらタマネギを投げてくるだけ。まぁ、弱いです。
 顔にKと描いてあるのは、K大師の顔を知らなかった上、調べてまで描くのが面倒くさかったという打算的理由です。松田浩一さんによる「月刊マイコン」の広告を意識したわけではありませんよ!(おい)。


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 2面は教団が重要拠点を置く阿蘇のとある小村。前線基地を壊滅させたサカモトは、教団の弱体化を期し、重要拠点の攻撃に向かいます。
 迷路のような狭く入り組んだ地形が特徴で、地形を突き抜けてくる信者や固い移動砲台、生タマネギとのコンビネーションに苦戦は必至。久々にやったら「こんなに難しかったか?」と制作者が苦戦したくらいですから(おい)。
 ボスは教団一の武闘派とささやかれたT大師。直前に現れるM大師は中ボスのつもりですが、「吉田工務店」では「中ボス戦」というものを作る機能がないので、ただのザコ戦と変わりません(泣)。
 拠点は都市ほどの大きさもある巨大トラックという設定です。ボス戦でそれが明らかになるというつもりでステージを作ったのですが、荒井の乏しい画力のおかげか、さっぱりわかりませんな!(号泣)


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 続く3面は富士山麓の教団本部。次々に教団重要拠点を陥落させたサカモトは、勢いをかって本部に乗り込みます。3面でもう本部かよ!と、突っ込みたくなりますが、こうしたステージ順にしたのには、ゲームの中ほどにひとつおおきな山場を持ってこようという意図がありました。中学男ながら、生意気にも全体の構成といったものは考えていたようです。
 やけに緑が多かったり畑があったりするのは、当時教団本部の所在地がどんなところか知らなかったから(おい)。現地に行ってきた後だったら、もっと荒涼としたかんじにしたのに...というのはさておき、軒並み敵が固いです。というのもRPGを意識して、面が進むごとに敵の耐久力が上がるように設定したからなのですが、今にしておもえば爽快感もへったくれもありません。どうしてこんなことをやったんだ...デザイナー出てこい!(泣)。
 最後の方に出てくる女信者は教祖の妻という設定です。やはり中ボスのつもりで作ったんですが、どうしても固いザコにしかなりませんでした(号泣)。


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 3面の最後は全てを奪った因縁の相手・教祖ショーコウとの対決です。教団本部前に散らばるのはゴミの日以外に出された廃棄物。地形扱いなので当たると死にます。
 教祖は空中浮揚しながら攻撃してきます。武器はやっぱりタマネギ。もっと凝った動きなどできればよかったんですが、「吉田工務店」のプリセットパターンがあまりに少ないゆえ、動きは単調です(おい)。当たると死ぬ障害物があっても、倒すのに苦労はしないでしょう。むしろ道中の方が難しいよ!
 もっとも、教祖はあえて弱くした方がヘタレっぷりが際だっていいんでないかという意図も、少しはあったかもしれません。


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 教祖を倒してもゲームは続きます。ゲームは全5面なのであと2面残ってますが、そちらは気が向いたら紹介するということで(おい)
 ちなみに作ったのは、強制捜査が入るけっこう前のことでした。