何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

今年も桧原湖に行ってきた




「勝手に福島を応援したい」という趣旨で、昨日桧原湖に行ってきました。
この時期は米沢と裏磐梯を結ぶ道が通れるようになっている上、
連休も終わって人出も落ち着いているだろうということで、
毎年今頃、桧原湖に出かけているというわけです。
今回の目的は大きく二つ。去年食べそびれたSio-YAさんの山塩ラーメンを喰うことと、
気になってたわりに見たことのない磐梯山噴火記念館を見に行くこと。
百子沢・鷹ノ巣林道で行きたいところだったんですが、
今年の大雪と地震でどの程度通れるか分からなかったので、
今回はおとなしく白布峠こと西吾妻スカイバレーを使ったのでありました。





白布峠を越え、まずは出口のガソリンスタンドで満タン給油。
それからおめあてのSio-YAさんを目指します。
去年行った際は、檜原峠米沢側の探索に時間を割いたおかげで食べられなかったんですが、
今年はさっさと店に行ったおかげで、無事ありつくことができました。
ここの山塩ラーメンは、裏磐梯の特産品温泉水で作った
山塩を使っているというふれこみで、絡みのいい細めの縮れ麺や
とろけるようなチャーシューはもちろんのこと、特に塩スープが旨いのです。
店は昼前から8割ほどの客入りで、次々にお客さんがいらっしゃるというあんばいで、
風評被害を感じさせないにぎわい。
復興支援ということで、豪華にチャーシューめんを大盛りで注文し、
一滴残らず平らげ、2年ぶりのSio-YAさんのラーメンにすっかり満足したのでありました。






裏磐梯はちょうど新緑の時期。桧原湖磐梯山を眺めつつ、のんびり車を走らせます。
車で行ったのをいいことに、カーラジオでラジオ福島を聴きながら
走っていたのですが、ラジオからは常に被災者支援情報や放射線量情報、
リスナーから寄せられた震災後の暮らしの様子のお便り等々が流れてました。
山一つ挟んだだけの隣県ですが、放送の雰囲気は山形とは大きく異なり、
福島が大被災地のひとつであり、まだ緊張状態にあることを感じさせます。
着々と立ち直りつつはありますが、復興はまだまだこれからが本番。
地元ラジオを聴くにつれ、息の長い支援が必要になるだろうなと思ったのでした。





道の駅でこれまた気になっていた山塩ソフトクリームを食ってから、
いよいよ噴火記念館を目指します。
荒井の知る限り、近代以降、福島は2回大きな自然災害に遭っています。
ひとつはもちろんこないだの大地震ですが、もうひとつは明治21年の磐梯山大噴火。
記念館ではその明治大噴火にまつわる展示が見られます。
明治大噴火での死亡者・行方不明者は517名。数だけ比較すれば今回の地震に及びませんが、
この噴火では山が一つ吹き飛び、ふもとの5つの村11の集落が被災、
岩なだれで川が湖となり、宿場町がひとつ水没しています。
その湖こそが現在の桧原湖や秋元湖・小野川湖、五色沼だったりするわけです。
噴火直後の裏磐梯は、火山灰や火砕流等で泥だらけの焼け野原と化し、
荒れ果てていたということでしたが、やがて緑が増え、動物が住み着き、
約120年後の現在、噴火で生まれた湖が、その豊かな自然と風景で
東北を代表する一大景勝地になっているのを見ると、
復興というもののなんたるかを見る思いがしたのでありました。


今回は食い物と見学が目的だったため、檜原峠を割愛せざるをえなかったのが残念。
とりあえずそのうち、鷹ノ巣林道の様子見を兼ねて、
また檜原峠に行ってみましょうかねぇ。