何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

今年も毎日入力してました。




 それで去年一年間毎日MSX用プログラムを打ち込んでいたその流れで、地震があったり風邪で寝込んだりしたにもかかわらず、今年も一年間毎日プログラムを入力してました。
 今年入力したのは24本。去年の32本より少ないですが、MSX-C入門のサンプルリストやライブラリ関数、自作プログラム等々、他のものを入力していたせいということにしておきます(おい)。
 今年入力した中での一推しはなんと言っても「GEM」。永年遊びたいと思っていた作品ですが、アイディアよし、ルールよし、スピード・操作性よし、リストも明快と、その期待に違わぬ楽しさと出来の良さで、待ち望んだ甲斐がありました。
 それと今年は85年当時の「学研の科学」掲載リストを見つけたり分けてもらう機会にも恵まれました。内容は至って単純ですが、短いリストでちゃんとゲームになっていることに改めて衝撃を受けた次第。リストを提供してくださったぼう様にお礼申しあげます。
 ゲームとしてはポプコムの「J」とかベーマガの「WARPING WORLD」あたりも感触よかったです。





 打ち込みゲームではないんですが、忘れがたいのは念願の箱説付き「ボルフェスと5人の悪魔」を手に入れたこと。おかげで攻略記事を作ったばかりか、ボルフェスフォント再現プログラムなんてものまでこさえてしまいました。手元にはまだ気になるプログラムがいろいろあるので、来年もぼちぼち入力できたらなと思います。


今年入力したプログラム24本は以下のとおり。


ウンチャンマンゲーム
J
OUTLAND
WATCH PANIC
エジプト
おいちょかぶ
CHAS!
叩かれモグラ
REFLECTION BEAM
ヒップマン
てんぷら
ルーム918
KUNFU CHAN
THE GHOST
8192階建ての塔
コイノボリ・ゲーム
スカッシュ・ゲーム
MSX石取りゲーム
GEM
ドンガメレース
Pi-Po-Paクイズ
スネークダンス
M-TYPE
WARPING WORLD

WARPING WORLD




今年も最後の日になったというのに
あいかわらずMSXのプログラムを打ち終わったのでご紹介。
今回入力したのはベーマガ89年2月号掲載「WARPING WORLD」です。
白いカニを操り、赤いカニを避けつつ
各階層に散らばるエサを全て食べれば面クリア。
見た目は非常に地味なドットイート式階段アクションゲームですが、
各階層の移動にワープゲートを使うというのが本作の味噌です。
ワープゲートは行き先が決まってまして、各階層間は単純には移動できません。
さらにジャンプ先のワープゲートに敵がいれば、衝突して即アウト。
高次面になると一方通行ゲートもありまして、
下手すると他の階層に移動できなくなってハマるなんて罠も仕掛けられています。
ですからプレイヤーは各ゲートの行き先を覚え、
さらにワープする時もゲートに敵がいないかに気を配り、
タイミングを見計らいつつ動きまわらなければならないという、
ちょっと頭を使わせるところが面白さとなっています。
ドットイートゲームのおやくそく「パワーエサ」もありまして、
敵をやっつける気持ちよさが味わえるのもさりげなくニクいです。


このゲーム、やってみるとなかなか面白くて夢中になれるんですが、
見た目が地味で、今の今まで全くノーマークでした(汗)。
同じ号の次のページにグラフィックがカッコイイ「M-TYPE」が載っているおかげで
どうしてもそちらの方に目が行ってしまいまして、
「WARPING WORLD」の存在に気付かなかったという始末です。


投稿プログラムにおいて、見た目は非常に重要な要素でした。
なぜなら投稿プログラムは入力者が「面白そう!」と思わなければ、
わざわざ入力して遊んでくれないから。
入力前に面白さを知る手がかりとなるのは、作品説明文と編集部コメント、
そして何より記事に添えられたスクリーンショットです。
特にスクリーンショットは重要で、まずは見た目で
凄いとか面白そうと感じなければ、リスト入力の労を取ってまで
遊ぼうとは思いませんでした。
どんなにコメントで「このゲームは凄い!面白い!」と褒めようとも、
1枚のスクリーンショットインパクトには敵いません。
内容・操作性が同じようなゲームなら、グラフィックがきれいな方が
明らかに楽しそうに見えましたし、実際楽しかったのです。


ですから時にゲームスノッブがのたまう
「ゲームに美麗なグラフィックは不要」という主張には、
真っ向から異議を唱えるのであります。

3面のボス

ロシア下院選での不正を糾弾し、プーチン首相の大統領復帰に反対する大規模デモが24日、モスクワをはじめロシア各地で行われた。

主導者はリー・ヤングですね荒井でした。


M-TYPE

昨日言ってたリスト2が無事打ち終わったのでここでご紹介。
本日採り上げるのはベーマガ89年2月号掲載のMSXSTG「M-TYPE」です。





...とまぁ、ご覧のとおりのなんちゃって「R-TYPE」ですな。






本作で目を惹くのはなんといってもそのグラフィック。
壁の地形などMSXのグラフィックでそれらしく描かれており、
さらにどこかで見たような敵キャラもちらほらと。
R-TYPE」のお約束、波動砲も撃つことができまして、外見はそれっぽくできています。
プログラムの主要部分はマシン語化されているため、動作自体は極めて高速。
ただしドプケラドプスやゴマンダーといったおなじみの
グロカッコイイボスキャラは登場せず、操作性や当たり判定もけっこう大雑把。
敵を避けながら一定距離を進めばクリアとなりますが、
面ごとに顔ぶれが変わるでもなく展開自体は非常に淡泊で、面白味には欠けます。





その昔、アーケードゲームを打ち込みプログラムで再現しようというのは
よく見られたことだったわけですが、それは「R-TYPE」も例外ではありませんでした。
当時ベーマガは、Bug太郎さん制作の投稿作品「N-TYPE」に端を発する
「なんちゃってR-TYPE」ブームの最中で、これに続けとばかりに
各機種でR-TYPE風のゲームが作られ投稿されていました。
本作もそうした流れに乗って現れた作品だと言えます。





ついでにコレを入力した後、MSX版「R-TYPE」をやってみましたが、
その出来の微妙さにアレだとか迷移植とか言われるにもかかわらず、
投稿プログラムより遙かに遊びやすくて面白いことに、
プロとの違いというものを感じてしまったのでありました(おい)。
もっとも、その点については制作者も「受験生だから作り込めなかった」と
弁解してまして、MSX-BASICでこれだけやっていることは、素直に凄いと言うべきでしょう。
ちなみにマシン語ルーチンがディスクのワークエリアに配置されているためテープ専用。
例によって動画を用意しましたのでどうぞご参考に。

リスト2

現在入力しているプログラムの打ち込みがひと段落した。
全部で2本あるリストのうち、最初の1本を打ち終えたところ。
しかしリスト1はグラフィックやマシン語データ定義リストなので、
本格的なバグ捕りはリスト2をすっかり打ち終えなければできないという有様。
ちゃんと入力できているかが心配だ(泣)

暗黒大将軍

「ラスト寸前で強力キャラが颯爽と現れ代わりにラスボスを倒し、
 主人公のお株を奪うゲームがあったらイヤだな」と思ったら、
その昔そういうゲームがあったことを思い出したのでありました。





「ハパザード」は1990年頃、
MSX専用パソコン通信「ザ・リンクス」で配布されていたドラクエタイプのRPGです。
全編に冗談やギャグがちりばめられた、軽いノリで遊べる作品なのですが、
その最後に、冒頭で述べたようなギャグが仕掛けられています。






本作には「謎の外人」なるキャラクターが登場します。
戦闘時にときどき、どこからともなく登場し、主人公の代わり、
一撃だけ敵に大ダメージを与えたら去っていくという、
会心の一撃」をギャグにしたというか駄洒落にした登場人物なんですが、
その謎の外人を呼び出してかわりに戦ってもらうアイテムが存在します。


ラスボス戦でそれを使うと、主人公の代わりに
あっさりとラスボスを撃破してくれるのですが、
この方法を使うと、プレイヤーの代わりに、謎の外人が世界を救った勇者と
見なされてしまい、主人公が置いてきぼりにされるという結末を迎えます。





ちゃんとしたエンディングが見たければ
ズルをしてはいけませんよということで、自力で倒すより他ないのですが、
このアイテムよほどプレイヤーの印象に残ったのか、
続編「ハパザード2」でも登場し、物語のキーアイテムとなってました。