何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

NTTの回線が落ちた

 昨日の夕方からなぜかインターネットにつなげない状態が続いてました。
 コンピューターのみならず、家の電話も使えないという有様でしたので、電話回線の方に異常があったようです。ところが朝になってみると復旧していて安心したので今日のネタはこのへんで終わります。

夏の一画面プログラム祭・その3

前記事:
夏の一画面プログラム祭・その1 - 何とか庵日誌
夏の一画面プログラム祭・その2 - 何とか庵日誌


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 三日続いた一画面プログラムネタも今日が最終日。残る4本を紹介する前に、すでに入力していたという、Mファン88年7月号・8月号掲載作品もついでに採りあげときます。
 「金色のヘビ」「ZIRETTA MISSILE」はそれぞれMSX2専用です。「金色のヘビ」は変則ヨッパライゲームで、「ZIRETTA」はピープホールアクションゲーム。どちらもMSX2以降がサポートするSCREEN5を使用してまして、方やCOPY文を利用した目を惹くグラフィックと、アクティブページ/ビジュアルページを利用したスクロールを実現しています。なんでこの二本だけ入力していたのかといえば、当時はMSX2とディスクドライブを入手したばかりで、MSX2の機能がどんなものか試してみたくて、専用ゲームをあれこれ入力していたのでした*1


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 さておき11本目「HI-JUMP2」は、MSX2専用だった割になぜか入力していなかった作品です。今年の春に入力した「HI-JUMP」の改造版。今度は抜け穴が上下に動くようになったのが特徴です。その分タイミングを計るのがシビアになって、格段に難しくなりました。blueMSXのステートセーブ機能を使ってなんとか1面クリアしてやりましたが、チート無しでは至難の業。最初の壁を乗り越えるのも難しく、いきなりゲームオーバーの連発でした(泣)。


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 12本目「移植版SKYゲーム」は、PC88からの移植作品です。オリジナルはMSXファンの前身となった徳間のプログラム専門誌「プログラムポシェット」No8掲載。左から飛んでくる飛行機からダイブして、島に着地するゲームです。島の上空は風が吹き荒れていて、何もしないと流されます。画面左に表示されている>>や<といった不等号は風の向きと強さで、プレイヤーはこれを見ながら飛び降りるタイミングを計れというわけです。


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 クリアするたびに島が小さくなり、どんどん難しくなっていきますが、大雑把に遊んでも意外と着地に成功できます。降下後もカーソルキーである程度の位置調整が利くので、厳密なタイミング取りが要求されないのがポイントで、そのおかげでずいぶん遊びやすくなっています。「だいたい」の感覚で繊細な操作ができるゲームは、基本的に動かしていて楽しいです。


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 13本目「Little Space Fighter」は、編集部曰く「スダレベーダー」。スダレのように上から下へジワジワ攻めてくるインベーダーゲームだと説明されています。インベーダーゲーム同様、目的は全ての敵をやっつけること。インベーダー自体はそれほど脅威ではありませんが、頻繁に落ちてくる隕石が曲者です。ぶつかれば即ゲームオーバー。撃墜することもできますが、そうするとスダレ式にインベーダーが一列増えて、一段下りてくるのです。もちろんインベーダーに侵略されてもアウトです。いかに隕石を避けつつ、インベーダーを撃墜するかに注力することになるわけですが、隕石は出し抜けに降ってくるので、撃った弾が撃つつもりもない隕石に衝突してインベーダーが増えてしまうということがよくあります。
 荒井的には遊んでストレスが溜まるゲームですが、下手な攻撃がピンチを招きうるというルールは憎くてなかなか巧いと思います。


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 そしてラストの14本目は名作「スペースショットII」です。
 「スペースショット」はMSXファン87年10月号掲載のSTGです。一画面プログラムで多彩な敵キャラを実現した衝撃のSTGで、発表されるや好評を博し、Mファン初期の名作と讃えられています。本作はその第2弾。今度は敵キャラや移動パターンが増えたパワーアップ版です。


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 1キロ足らずの容量でSTGが作れるというのも驚きですが、それが下手な中編プログラム以上にバリエーション豊富で速度も速いというのだから言うことなし。パワーアップがないのがちょいときついですが、それを求めるのはプレイヤーの欲張りというもんでしょう。
 本作では5種類のザコ敵に2種類のボス敵が出現し。それぞれが異なるパターンで攻めてきます。敵のパターンにはVRAM上のスプライトデータを流用していて、それがリストの短縮と多彩さに一役買っています。
 作者は「ミステリアズゾーン」や昨日紹介した「猫に小判」と同じ方。作者さんは短いプログラムにこれでもか!と詰め込むのが得意なようで、その技はもはや職人芸の域に達してます(笑)


 一画面プログラムは思いついたときにぱっと入力できる短さも魅力で、その気になれば1日で数本をまとめて入力してしまうことも可能です。今回はそんなわけで一気に14本を入力してお届けいたしました。

*1:ちなみに一番最初に入力したMSX2専用プログラムは、Mファン掲載の、カラーパレットを使ったアニメーションが見られるプログラムかと記憶。

夏の一画面プログラム祭・その2

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前記事:
夏の一画面プログラム祭・その1 - 何とか庵日誌


 というわけで今日もきのうの続き、最近打ち込んだ一画面プログラムネタです。
 出典は全て徳間のMSXファン。88年7月号と同8月号に掲載されたものです。特に8月号は「出血大サービス」ということで大小14本のリストが掲載されました。そのうち一画面はプログラムは10本を占めています。すでに入力してあったものを除き、今回は都合14本を一気に入力したという次第。そりゃデバグや動作チェックに手間取るわけですよ(泣)。


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 というわけで7本目「D-STANCE」はいわゆる「洞窟探検ゲーム」。スクロールしながら迫ってくる壁を避けて進みまくれというゲームです。本作の自機は宇宙船。障害物を避けつつひたすら遠くを目指します。壁にぶつかるとエネルギーが減り、ゼロになるとゲームオーバー。進むほど障害物が増え、難しくなります。遠くを目指すから「ディスタンス」なわけですが、他との違いは、パワーアップの存在です。エネルギー回復アイテムと、無敵アイテム「?」。「?」を取ると宇宙船が赤くなり、一定時間障害物に当たってもダメージを受けなくなります。この手のゲームにはぶつかると即ゲームオーバーというのが多い中、判定をゆるくすることで豪快に遊べるのが魅力です。


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 8本目「The Chicken Race」は、文字どおりのチキンレース。ゲームを始めると、画面左からコースの上をニワトリが走ってくるので、コースの端ギリギリを狙って止めましょう。スペースキーで止まりますが、ニワトリは加速しながら走っているので、すぐには止まれません。慣性を見越してスペースを押さなければなりませんが、早すぎると端まで達しませんし、遅ければ行きすぎて落下します。いかにギリギリまでキーを踏みとどまれるか。その見極めがゲームの勘所です。


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 ゲーム自体は単純なワンキーアクションですがこのゲーム、秀逸なのはニワトリ君の台詞です。失敗すると「もっと練習しろ!タスケテー!」といった恨み言を吐きながら落下して、あわれヤキトリにされてしまいます。
 閑話休題。本作はリスト自体に誤字がありまして「レンシュウシロ」と綴るべきところが「レンュウシロ」となっています。これを「レンシュウシロ」に訂正すると、文字数の関係で表示がうまくいかなくなるので、修正するときは適宜文字数を合わせてやる必要があります。「練習」が「鍛錬」になっているのはそういうことです(汗)。


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 さて、見事チキンレースに成功すると、ニワトリ君は「やっただ!」と勝ち鬨を上げるのですが、ご褒美としてチキングラタンにされるという過酷な運命が待っているのでしたw Mファンはおそらく、この台詞で掲載を決めたに違いありません(おい)。


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 9本目「らいとUFO」は工夫が光る一本。真っ暗闇の一隅を懐中電灯のごとく照らしながら飛ぶ赤いUFOを操り、暗闇のどこかに隠れた敵UFOを探してやっつけていきます。
 ライトやUFOは全てスプライトで描かれています。スプライトには表示の優先順位というものがありまして、優先順位が高いものほど、重ねたときに手前に表示されます。敵UFOの優先順位をライトより前に持ってくることで、単純にスプライトが重なっただけで、浮かび上がって見えるという寸法。敵UFOは背景色と同化しており、ライトと重なったときだけ見えるという仕組みです。手探り感覚が面白い一本です。


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 10本目「猫に小判」は驚異のパズルゲーム。ゲーム自体は至ってオーソドックスなもので、「¥」をゴールに運ぶのが目的です。各種オブジェクトは押して動かすことができますが、一度押したら何かにぶつかるまで止まりません。各ステージはオブジェクトを押せる手数が決まっていて、それ以内でクリアしなければなりません。
 この手のパズルはそれこそ掃いて捨てるほどありますが、本作の凄さは一画面ながら100面もの豊富なステージ数を誇ることです。MSXの「疑似乱数」を利用することで、少ないデータで豊富な面パターンを生成しています。MSXのテープ版フラッピーが60面足らず。MSXロードランナーが100面くらいです。80年代のパズルゲームは面数の豊富さが売りでもありましたが、容量1KB程度一画面プログラムで100面を実現したことがどれだけ凄いかは、プログラミングを少しかじっている方ならわかっていただけるのではないでしょうか。
 というわけで残りはまた次回に続きます(おい)


続き:
夏の一画面プログラム祭・その3 - 何とか庵日誌

夏の一画面プログラム祭・その1

 うちにあるMファンをひっくりかえすと、まだまだ入力していないプログラムが残っています。特に一画面プログラムは当時あまり興味がなかったゆえ、ほとんど手つかず。というわけで少しは消化していこうぜと、せっせと入力していました。動作確認に手間取ったのは数があったから。というわけで、今日は最近入力しおわった一画面プログラムのご紹介です。


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 一本目。「DULVERS」はSTGです。敵「ローブ」をひたすら撃墜します。ローブは蛇のような軌道を残しながら飛来します。当たり判定があるのは本体こと先頭部分の1キャラ分だけで、軌道には当たり判定なし。自機が本体にぶつかるとゲームオーバーです。
 本体を撃墜するとその部分が緑色に変わり、これをゲットすると+100点。軌道と本体は見た目に全く同じなので、画面が軌道だらけになると本体がどこにいるのか分からなくなります。軌道を撃つと、そこのところが消えて多少見通しが良くなります。
 高得点の鍵は本体撃墜時に現れる緑ブロック。ただしこれを拾いに行くときが一番やられやすいので、本体を遠くに巻いておくとか、周囲の軌道を消して居場所をわかりやすくするといった配慮が必要です。拾いに行かなければやられる危険は減りますが、高得点は望めません。まさにハイリスク・ハイリターン。
 作者は名手TPM.COさん。「まものクエスト」や「GRAY COLLEAGUE」「DELVINDUS」等の名作はもちろん、現在でもMSX向けに意欲的な作品を発表しています。他と一線を画すクールさ、ゲームデザインは、一画面でも健在です。


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 二本目「はたあげごっこ」は、おなじみ旗挙げゲーム。指示どおりに旗を上げ下げするゲームです。最初にウエイトこと難易度を選んでゲームスタート。間違うとゲームオーバーで、長く続けるほど高得点です。一画面でもグラフィックには凝ってます。操作するとそのとおりに旗を上げ下げする人のキャラクターがいい味出してます。
 単純な旗挙げゲームながら、手と頭がこんがらるので、慣れないうちはミスを頻発します。最初に遊んだときは、「赤上げて」の指示が出たときは赤を上げて白は下げないとならんのかと白を下げる操作もしたりして、それでお手つきとなっていることに気付かず、このプログラム、バグが残ってるんじゃないかと、バグの残っていないプログラムを見直す羽目になりました(おい)。
 ちなみに作者はYOSHIXさん。Mファン等で活躍した投稿者さんで、本作はそのデビュー作です。同氏はその後ザ・リンクスや同人活動などでもさまざまな作品を発表されました。


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 Mファンでは、このプログラムの改造方法を紹介しています。リストに少し追加するだけで「上げないで」「下げないで」といったひっかけ指示が追加され、さらにゲームがややこしくて面白くなるという寸法です。ただし改造すると文字数が増えて、一画面プログラムでなくなってしまうのはご愛敬です。


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 三本目「がんばれターKUN!」は、どことなく「ドンキーコングJR」っぽいアクションゲームです。主人公ターKUNを操り、ツタの合間の果物を集めます。20個集めれば面クリア。ターKUNはツタに掴まっている間は左右のみに移動でき、スペースキーでツタを離れて自在に浮遊できます。下を流れるアマゾン川(という設定)に落ちたり、敵キャラ*1やお邪魔キャラのイガイガにぶつかるとアウト。
 移動感覚が独特で、これを使いこなすことが上達の道。大雑把に操作していると、すぐ敵やイガイガや敵にぶつかってやられてしまいます。画面やルールに、Mファン以前の「プログラムポシェット」を彷彿させる味わいがあります。


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 四本目「どこいくの」は題名が秀逸。五色のボールが画面外に転がり出るのを阻止するゲームです。ボールはてんてんバラバラの方向に転がっていこうとします。プレイヤーは一度に一つだけのボールを操作できるので、動かすボールを切り替えつつ、なるべく画面内に留まるよう、引き戻さなければなりません。
 ボールには慣性が働きます。ボタンを押しすぎると、逆の方向に引っ張られて、反対側に猛スピードで転がりそうになります。一つのボールを操作する内に他のボールがあっちいったりこっちいったりで収拾が付かなくなって、まさに「お前らどこいくの!」と叫びたくなること請け合いです。ゲームとしては難しめです。


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 五本目「SUPER BALL」と六本目「ぱっぱら・びぃむ」は対戦アクションゲームです。
 「SUPER BALL」はバレーボール風。相手のコートにボールを落とせば1ポイントで、先に9ポイントを取った方が勝利です。選手の移動はワンキー式で、ボタンを押している間だけセンターネット方向に近づき、離すと遠ざかります。ボールの軌道を読みながら、落下位置に選手が来るようタイミングを合わせてキーを押したり離したりという操作が、よくあるバレーボール風ゲームとの違いです。
 「ぱっぱらびぃむ」は、その昔あったファミコンソフト「Wit's」風ゲームと言えばいいのか、太古の昔のライトサイクルゲームクローンとでも言えばいいのか。ともあれ軌跡を残しながら移動する自機を操り、敵や自分の軌跡にぶつからないよう動き回り、長く生き残った方が勝ちというルールです。本作が独特なのはビームが撃てること。ビームは敵や軌道を破壊できるスグレモノですが、リーチがある上、撃てる回数が3回までと決まっています。制限があるとはいえ、積極的にブチのめしに行けるというのはいいですな。
 対戦ゲームは対戦相手がいないゆえろくにプレイしてないのでルールの紹介にとどめときます。うちの兄に太古のMSXゲームの試遊を頼むのもなんですし(おい)。


 今回は6本のプログラムを紹介しました。しかし入力が終わったのは全14本。というわけで次に続きます。

続き:
夏の一画面プログラム祭・その2 - 何とか庵日誌
夏の一画面プログラム祭・その3 - 何とか庵日誌

*1:敵Aという名前が付いてます。

納涼舟引山・不忘山越え林道ツーリング

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 今日は休みでした。予想最高気温が35度越えで、さらに夏休みでどこに行っても人で混んでいることがわかりきっている日曜日は、人気がなくて涼しいところに行くに限るぜと、南蔵王林道・不忘山林道を走ってきました。夏は山奥の林道に限ります。えぇ(おい)。


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 南蔵王林道は蔵王刈田岳南の大分水嶺・舟引山に通じる林道です。宮城県境で不忘山林道と接続し、不忘山南麓を通って白石に抜けられます。一つ北のエコーラインが観光道路としてよく知られている一方、こちらは20キロものロングダートが楽しめるというので、オフ車乗りがたびたび走りに来るとか来ないとか。林道付近ではフル装備のオフローダーのグループや、関東から来たらしい四駆も見かけました。
 この道の存在は荒井も知っていましたが、実はこれまで一度も走りに行ったことがありません。暑さしのぎで蔵王を走るならエコーラインは慣れっこなので、だったら知らないところを走ってみようぜと気が向いた次第です。
 かつてドキュメンタリー映画のロケ地となった集落・古屋敷を抜けると、程なく林道起点です。


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 伐採等で人の出入りがあるようで、林道自体は割に整備されている印象です。しかしところどころデカい石が路面に現れているようなところもあればガレ場もあったりで、タフなダートであることに違いはありません。それなりに走破性能の高い車両でなければ苦戦は必至でしょう。オフロードバイク乗りで良かったぜとしみじみ思いながら急坂を登っていくと、道端の光景は鬱蒼とした杉林から雑木林に変わり、あたりが明るくなってきます。さすがは蔵王連峰、日当たりはさんさんとしているのに空気は爽やかで暑さをあまり感じません。峠直下からは、藪の向こうに上山の盆地が少し見えます。藪が退けていれば、抜群の展望が開けるのでしょう。


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 名無しの峠を越えたところで分岐が現れ、はたと悩みます。いったいどっちが不忘山林道なのか。とりあえず勘に任せて選んだ道をしばらく走っていくと行き止まり(泣)。俺の勘もアテにならねぇなとあたりを見てみれば水路のトンネルとともに「横川堰」という標柱や記念碑が建っています。後で調べてみたところによれば、宮城から上山に灌漑用水を送っているもので、大分水嶺を越えて送水している全国的にも珍しい施設なのだとか。大分水嶺マニア的に、面白いものを拝めてちょっと得した気分です。
 ちなみに不忘山林道は右の道、下りていく方です。


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 宮城側はあまり展望が開けません。分岐をちょっと下ったところから、振り向きざまに刈田岳が見えるくらいです。そこから先はひたすら林の中を縫う薄暗い道が続きます。路面はあいかわらずデカい石が頭をのぞかせていたりガレていたり。さらに路面が沢水でぬかるんで、水たまりになっていたりグチャグチャになっているところも数知れず。件の四駆はフロントが泥んこでしたが、どうやらこれが原因のようです。
 荒井は軟弱なので、水たまりやどろんこの所は速度を落としてそろそろと走ってましたが、それでもうちに帰って確かめてみたら、靴やDJEBELの泥はねがドロドロになってましたとさ(泣)


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 東側が長大な下り道になっているのは、奥羽越えの常です。気の抜けない道中が続きました。それでもところどころ横切る渓流が風景に変化を付けてくれます。途中水場を見つけると、水筒がわりに持ってきたペットボトルに水を汲んでは喉を潤します。気付けば道中、人の姿は見かけず、誰一人ともすれ違っていません。暑さも人混みもここは無縁。やっぱり夏は山奥の林道に限ります。


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 帰りは手軽に遠刈田からエコーラインで山形に戻ってきました。その途中蔵王の温泉街に寄ったところ、音茶屋さんで氷白くまを出していることが判明*1。山形でかき氷タイプの白くまが喰える!と狂喜したことは言うまでもありません。

*1:樹氷とかじゅっきー君にちなんだ名前にせず、「蔵王白くま」としたところがすばらしいんだよなぁ。