何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

ようやくバグを発見する。




作品データ「PERSPECTIVE」
ログイン1987年4月号掲載 MSX/32KB/テープ専用 製作・吉田哲馬


というわけで、ここしばらく進めていた「PERSPECTIVE」のバグ取りがようやく終わりました。
本作は「ログイン」に掲載されたプログラムリストそのものに誤植がありまして、
誌面通りに打ち込んでも、テキストが正常表示されないバグが起こります。
さらに悪いことには、同誌に訂正記事も載らなかったため、マシン語が理解できないと
バグが直せないというとんでもない有様でした。
それでこの原因を突きとめるため、「テクニカルハンドブック」や「マシン語入門」片手に、
泣く泣く逆アセンブリリストを読む羽目になりました(泣) マシン語詳しくないのに...


さて、原因はアドレスを送りながら
メモリ上に格納されたテキストの冒頭と末尾を検出する処理にて、
本来加算するべきところを減算していたことで、
このおかげでテキストの検出が正常にできていなかった様子です。
ちなみに修正するべき点はたったの1バイト、9E11H番地の「2BH」を「23H」に変えるだけ*1
アセンブリ言語のニーモニックで「DEC」を「INC」置き換えるわけですが、
今時こんな情報誰も必要としませんな(汗)
20年ぶりにバグも取れたということで、これで心置きなく遊べるというもんです。





で、さっそくバグが残ってないかクリアしてみました*2
一周してみたところ特に問題なく遊べましたので、
バグは残っていない様子です。よかったよかった。


本作を一言で言い表すならば、「レイドック」と「グラディウス」「スターソルジャー」を
掛けあわせたようなシューティングです。ついでに言うとテープ専用。
パワーアップは、アイテムカプセルに弾を撃ち込むことで
任意の武装が選べるという「魔城伝説」式。
一周5面、プレイヤーの前に立ちはだかる数々の個性的な敵キャラ、
複雑な地形を利用したトリック、そして各面の最後に控えるデカキャラ達が作品を彩ります。
難易度は高めですが、バランスは悪くないですね。
少し練習すれば次の展開が望めるのでゲームオーバーになるたびに
次に出てくる敵やステージ見たさに何度もやり直してしまいます。
圧巻は2面ボスと3面の迷路地帯。


20年前のゲームですが、操作性は言わずもがな、
地形や敵の配置・出現・攻撃パターンがよく練られていて、今遊んでもなかなか面白いです。
特に起伏や緩急のつけかたが巧いので、道中退屈するということがありません。
もしかすると、現代の下手な市販品よりも出来がいいかもしれません。
やったぜ俺的シューティング復活(おい)。


シューティングに必要なのは、やたらな「世界設定」ではなくて、
こうした基本中の基本部分の作り込み、
「敵との応酬そのものでわくわくさせること」なんですよ!

*1:ネット上では「9911H番地」とする情報もありましたが、「9E11H番地」が正しいです。

*2:へたれゲーマーなのでエミュのステートセーブ機能でズルしたことは秘密にしておく。