何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「虹のロミンクル」&「激突Romincle」

 ここのところいろいろ立て込んでいてすっかり間が空いてますが、当然プログラムの打ち込みは毎日のように続けております*1。というわけで本日は久々のMSXプログラムネタ。今回はMファン89年12月号よりRomiさんの作品「虹のロミンクル」と「激突Romincle」のご紹介です。

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「虹のロミンクル」

 「Romincle」同様、今回採り上げるタイトルはどちらも対戦専用です。「虹の~」はタイニーカーリングゲームとでもいったあんばいの対戦ゲーム。プレイヤー二人で交互に、画面上のラインを狙ってボールを転がしあいます。ラインに近いほど高得点ですが、完全に越えてしまうと失敗で0点です。ラインギリギリのところで止めると画面が七色にフラッシュしてボーナス200点獲得。このスペシャルボーナス「レインボー」の存在が題名の由来であり、ゲームをアツくしています。

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「レインボー」獲得! いかにレインボーを決めるかが勝利の鍵だ。

 ボールを転がすパワーは溜め撃ち式で決定しますが、ラインの位置はイニングごとに変わるので、毎度同じパワーで転がすという手は通用しません。かくて10イニングを繰り返し、総得点の高い方が勝利です。
 その昔、ボールペンのノックボタンを使ってスーパーカー消しゴムを弾いて飛ばし合うなんて遊びがあったそうですが、そんな遊技を彷彿させます。

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「激突Romincle」

 「激突~」はオーソドックスな鬼ごっこ対戦ゲーム。プレイヤー二人が鬼と子に分かれ、追いかけっこを繰り広げます。鬼は子を捕まえれば勝ち、子は一定時間逃げ切れば勝ち。初代「Romincle」も鬼ごっこゲームでしたが、それよりもよりシンプルながら、巧みな味付けがされています。
 鬼の動きはスピーディですが、そのかわり慣性が付きます。ですので急停止や細かいコントロールができません。子はその逆。スピードこそ遅いものの慣性が付かないので精密な操作が可能です。鬼はスピードと慣性を生かしたトリッキーな挙動で、子はコントロール性能を生かした繊細な立ち回りを武器に追いつ追われつするという寸法です。


 Romiさんの作品は、どれもシンプルながらアイディアのひねりが効いていて、こんな切り口があったのかと感心してしまいます。このアイディアの巧さは「よくあるゲームに見えながら、どこかに奇妙なくふうが生きている」と、編集部も認めるところでありました。

*1:1日1行とかだったりするけどな(おい)