的を狙って撃つ。畢竟それだけのゲームでも、味付けによって印象はがらりと変わります。「アクションゲーム38」から、今回紹介する「BOMB-X」と「星間大戦争」は、そんなことを感じさせる作品です。
「BOMB-X」は爆撃シューティングです。飛行する爆撃機から爆弾を投下し、標的である都市を攻撃するという内容。爆弾の数は10個。そのうち何発命中したかを競います。投下するほど爆撃機は速度が上がっていきます。それにつられて爆弾の軌道も変わっていくので、狙うのがどんどん難しくなっていきます。速度による軌道の変化を見越して、投下タイミングを決めるのが、ハイスコアのコツです。
書籍ではシューティングゲームとされていますが、「ゼビウス」や「グラディウス」のような、「典型的な」STGとはかなり違うので、あんまりシューティングというかんじはありません。むしろ「狙った位置に落とす」という点で、その眼目は以前紹介した「スカイダイビング」に近いです。しかしルールが異なるため、違った印象を受けます。
もう一本「星間大戦争」も、やはり狙って撃つゲームです。しかし今度の標的は飛来するミサイル。動きます。画面左側から飛んでくる敵ミサイルにこちらもミサイルを撃ち込んで、画面右にある宇宙コロニーを守りましょう。
こちらのミサイルは高性能で、発射するとまっすぐ飛びます。しかもめちゃくちゃ速いです。まずはそのスピードに面食らいますが、これをつかんでおくことが狙い越しに必須です。
対する敵ミサイルは遅めです。最初は自ミサイルが速すぎて、巧くタイミングがつかめませんが、慣れてくると撃ち落とせるようになります。しかし撃墜するほど敵ミサイルもスピードアップしていき、どんどん難しくなっていくという寸法。このスピードのギャップが本作の巧いところであります。撃墜に失敗すると、コロニーが破壊されてワンミス。3ミスでゲームオーバーとなります。
やられた時はコロニーが赤くなったりと、演出にはけっこう凝ってます。特にミサイル発射時や衝突時にはバシューンと小気味よい音が鳴りまして、著しく爽快感を上げています。
やはり本作も的を狙って一撃必中、というゲームなんですが、演出やルールゆえに「BOMB-X」とは遊んだ感触が違います。同じようなゲームでも、味付け次第で様々なバリエーションが生み出せるものですな。
「追撃、戦車戦!」&「タンク-2」
きのうに引き続き「アクションゲーム38」から。「タンクバタリアン」の昔から、戦車を扱ったゲームは枚挙にいとまがありません。そういうわけか、「アクションゲーム38」にも、戦車が出てくるゲームがいくつか載っています。本日の「追撃、戦車戦!」「タンク-2」も、そんな戦車ゲームです。
「追撃、戦車戦!」もきのうの「手榴弾を投げろ!」同様、やはり戦車と戦うゲームです。しかしこちらは戦車対戦車。こちらにも戦車を与えられます。歩兵から一気に格上げ。ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!(おい)。
さておきルールはかんたん。フィールド上をうろつく敵戦車を大砲で撃破していくだけ。やられるか、制限時間内に撃破できなければゲームオーバーです。キャラクターはすべてMSXのデフォルトの文字で描画されますが、グラフィック文字の罫線を利用して、戦車の向きを表現しているところなど、単純ながらうまい工夫です。
弾は連射ができません。つまり一度弾を撃つと、その弾が画面内に現れている限り、次の弾が撃てません。それは敵も同じなので、適当に離れたところから敵に弾を撃たせて隙を作り、画面内に弾が残っているうちに肉薄して近距離から撃破、という戦法がわりと有効です。
もう一本「タンク-2」は対戦専用。プレイヤー二人で戦車を操作し、互いに撃破を目指します。当然遊ぶにはジョイスティックが必要。骨子は「追撃、戦車戦!」と大きく変わりませんが、なぜかこちらはキャラクターがスプライトで描かれ、見た目がちょっとだけ凝ってます。対戦専用ゆえ軽く動作確認したぐらいなので、詳しい説明は省略します(おい)。
「手榴弾を投げろ!!」
打ち込みはけっこうはかどっているんですが、デバグと動作確認、なによりネタ書き(おい)にまとまった時間を要するため、紹介が滞ってます。というわけで今回ご紹介するのはまたもや「アクションゲーム38」より「手榴弾を投げろ!!」です。
舞台は戦場。プレイヤーは一歩兵となって、動き回る戦車をやっつけるのが目的です。攻撃方法は手榴弾。手榴弾を命中させれば戦車を仕留められますが、戦車には大砲が積んであるので、近づきすぎるとズドンです。手榴弾の射程は5キャラ分。対する戦車は3キャラ分。この間合いの差がゲームの要。当てるためにはある程度近づかなければなりませんが、近づきすぎるとやられます。攻撃するにはリスクを冒さなければならないという、ゲームにおける駆け引きの基本がここに見られます。
さらに戦車はプレイヤーに近づきながらも、気まぐれにあっちへ行ったりこっちへ行ったりします。このランダムさを採り入れた動きが単純ながら一筋縄でいかず、適度な難易度に一役買っています。射程に捉えて投擲したところ、だしぬけに射線から逃れて当たらない、なんてこともしばしばです(泣)。
手榴弾が着弾した地面は穴が空き、戦車もプレイヤーも通れない障害物となります。手榴弾には弾数制限がなく、ある程度の速射が可能です。これをうまく利用して塹壕を作り、戦車を足止めした上で狙い撃つ、という作戦が有効でしょう。オーガに踏み殺される歩兵になったような気分が味わえますが、「OGRE」なんて知ってる奴いるのかしら(おい)
いずれにせよ連打だけどね
kuruma-news.jp
となれば「ロードブラスター」最終面の、乗り換えたボロ車のエンジンをかける場面は、スタートボタンを連打することになるんですな?(おい)
ちなみに車検の間パジェロミニの代車として借りていたミラージュもボタン式で、若干戸惑いました。