何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「磁石の惑星」

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通常反転してくっつくだろとはツッコまないこと(おい)
 同じ極は退けあい、違う極は引きつけあう。磁石の挙動はみなさんおなじみでしょう。こんな具合に誰でも知っているからか、磁石に着想したゲームは昔から見かけるものでありました。当ブログでも「MAGNET-BALL」や「ももたろう」といった作品を紹介しています。
 今回ご紹介する「アクションゲーム38」収録作品「磁石の惑星」も、そんな磁石アクションゲームです。


 舞台は無数の磁石が散らばる開拓惑星。プレイヤーの目的は開拓の邪魔になる短い磁石を片付けること。プレイヤーの宇宙服と短い磁石は反発しあいます。この特性を利用して短い磁石を画面左側を流れる川まで押しやり、ドボンと落とせば片付けたことになります。
 逆に長い磁石は宇宙服にくっつきます。長い磁石が4つ宇宙服に付いてしまうと身動きがとれなくなってゲームオーバー。長い磁石をよけつつ、短い磁石を5つ川に捨てれば面クリア。面が進むほど長い磁石が増え、難しくなっていきます。
 プレイヤーが磁力の及ぶ範囲に近づくと、磁石はそれぞれ引き寄せられたり反発したりで動きます。不用意に近づいたら、あらぬ方向に押しやってしまったり、引き寄せてしまったり。この動きがそれっぽくて、なかなかよくできています。


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キャラに着色してみた。わかりやすくなったが絶妙さはなくなる。
 特にニクいのは、キャラが白黒なところ。磁石の種類は見た目の長さでしか判別できません。この長さの差が微妙で、よく見ないと間違えます。この間違えやすさが絶妙なもどかしさをゲームに与え、さらに面白くしているところは見逃せません。試しにVPOKE命令でキャラクターを色分けしてみたところ、非常にわかりやすくなりましたが簡単すぎて、頭がこんがらがるような妙味はなくなります。


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改造法。上記のようにリストを書き換えると色つきモードで遊べます(おい)
 なかなか凝ったことをやっている分、キー反応やキャラ移動が若干遅めなのが残念なところ。ここを高速化すればもっと快適に遊べるようになるでしょう。さらに改造するならば、「斑鳩」のごとく、任意にプレイヤーの極性を入れ替えられるようにするなんてこともできるとおもいますが、そうするともう全く別のゲームになってしまうので、手を入れるのもほどほどにということにしときましょう(おい)


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斑鳩」用にゲームパッド買わないとなぁ。

「酒樽ころりん」

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古き良き「階段アクション」。階段ないけどなw
 そのむかし。 「何段かに分かれた階層を行ったり来たりするサイドビューアクションゲーム」はよく見かけるものでした。「ドンキーコング」「ソンソン」「マッピー」「ドアドア」等々...現在では「プラットフォーマー」としてくくられるジャンルですが、それでは示す範囲が広すぎるので、あえて荒井は「階段アクションゲーム」と称しています。
 今回ご紹介する「酒樽ころりん」は、例によって「アクションゲーム38」に収録された「階段アクションゲーム」です。


 内容は至ってシンプル。階層に分かれたステージを樽が転がっているので、がんばって押し戻しましょう。樽は右上から左に向かって転がります。画面左に達した樽は下の段の右側から再び現れます(逆に右端に押し返すと上段左に出てきます。)最下段の左まで達すると、逃したことになってゲームオーバーとなります。全ての樽を右上まで押し戻せば面クリア。次の面では樽の数が一個増えて、より難しくなります。
 樽は同時に何個か転がってくるので、常に全ての樽の位置に気を配らなければなりません。押し戻している樽と転がる樽がぶつかると、転がる樽が一段下に落ちてしまうので、こちらも要注意。ちなみにプレイヤーの上下移動は自由です。瞬時に階層を移動できるので、ストレスがないのがよいところです。


 樽と階段アクションといったら、当然おもいだすのは「ドンキーコング」でしょう。「ドンキーコング」に比べればシンプルそのもの。しかしながら、「押し戻す」という「ドンキーコング」にはないアクションゆえ、「ドンキーコング」とは異なるおもしろさがあります。むしろ樽を避けるのではなく、あしらい方を考えるのがこのゲームの核心ですので、「ドンキーコング」とは元から違うと言うべきでしょう。ぶつかってもミスにならないため、避けに気を遣わなくていいところも、へなちょこゲーマー荒井にはうれしいところです。


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MID$関数による樽移動処理。
各段の状態を格納した文字列から左端を削り、
その分右端に1キャラ分の空白を追加している。
 樽の移動にはMSXのMID$関数を使っています。MID$は文字列の中身を操作できる関数です。文字を流したりスクロールさせたり等々応用範囲が広く、ゲーム作りではなにかと重宝がられました。本作では樽の移動を文字列操作として処理することで、至って軽快な動作を実現しています。
 キャラが大きい方が見栄えはするんでしょうが、8x8ドットのキャラだからこそ、この軽快さがあるのかなという気もします。

荒井が子供の頃には今頃オンライン授業が当たり前になってる予定だったよ

www.yamagata-np.jp


 例によってお題と記事はあまり関係なく、学童持ちの親御さんが「学校で風邪がはやっている」「子供に風邪を伝染された」とか言っているのを耳にするので、学校という組織は不特定多数への感染源として格好の場所なんじゃないかとおもうことは多々ありまして。

MSX版しか持ってない

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ついついシーン4まで遊んでしまったぜ


magmix.jp


 「『グーニーズ』は『ガリウスの迷宮』の源流のひとつで、ともすればメトロイドヴァニア*1の源流のひとつではないか」という仮説を確かめるべく、一度クリアするのはもちろん、とっくりプレイしみたほうがいいんでないかとはかねてからおもってるんですが、いまだにやってませんで(おい)。


 MSX版とファミコン版はゲームの眼目が違うらしいのでやはりファミコン版もやってみたほうがいいのかとか、ならば当然原作映画も見たほうがとなって、沼に嵌まるだろうことがわかっているので、なかなか踏ん切りがつかんのですよな。

*1:個人的にこの称が好きでないので「トリトーンゲーム」と呼びたいところ(おい)

盛況で終わそう程度の意味だろう

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これじゃ成功の基準がわからない
 先日宅急便のトラックに「今年のオリンピックをみんなで成功させよう」みたいなスローガンが貼られてるのを見て、揚げ足をとってみたくなったのでありました。


 この手の「みんなで成功させよう」というスローガンを掲げる催しはよくあります。しかし考えてもみましょう。いったい何をもって成功とするのでしょうか? 目標があまりに漠然としていて、みんなで何をすればいいのかわからないので、もしこれを具体的に提示したらどんなふうになるかちょっとかんがえてみました。
 「チケット完売」「収入10%UP」「支出3%削減」「テレビ視聴率30%」「あぶないウイルス罹患者0」等々...とまぁ、とたんに胃が痛くなりそうな気配が(おい)。さらに「混雑とテロ対策のため会期中の会場周辺への貨物発送は控えましょう。」「観戦のためテレビを買い換えよう」「予算確保のため協賛企業の商品を買おう」とか言われた日には誰がやってやるものかと。


 この手のスローガンでは具体目標を示すことがありません。こういうものは具体的なノルマとして提示されると、かえってやる気をそがれたり反感を買ってしまうものです。ですので「みんなでがんばろう」といったかんじのスローガンはきわめて無難かつ、何も言ってないのに何かいいこと言ってるぞという雰囲気を出すイメージ戦略としては正解なんでしょうが、荒井にとってオリンピックとはコナミの連打ゲームがすべてですので(おい)。


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「オリンピック」が「スポーツ」になった恨み忘れまじ(おい)