何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「DEMAND」

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 また一本プログラムを打ち終わったのでご紹介。今回ご紹介するのはログイン85年月号掲載のSTG「DEMAND」です。


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 本作はクォータービューです。当時クォータービューのSTGといえば「ザクソン」ぐらいでしたので、けっこう珍しいです。ストーリーの類いはほとんどなし。自機デマンド号を操って、ひたすら敵を撃ち落とし、ハイスコアを目指します。ところで「DEMAND」とは「需要」という意味の英語ですが、それがSTGの題名になった理由はわかりません。


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 一言で言い表すならば「ストイック」なゲームです。画面上に現れるのは、シンプルなグリッドと無機的なキャラクターだけ。カッコイイBGMやパワーアップ、エンディングなどはありません。とにかく淡々と淡々と、現れる敵を打ち落としていきます。
 この説明ではクソゲーみたいですがさにあらず。シンプルなグラフィックにはサイバーな雰囲気があり、かえってクールな格好良さがあります。敵の出現パターンも変化があって、わりと飽きさせません。スムーズスクロールする背景や、迫力のある大きなキャラクターも見逃せません。ですから感触は「ザクソン」より「ビームライダー」に近いです。


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 淡々としているなかで、ちょっと面白いのがオーバーキルボーナスです。敵を倒した後の爆風には当たり判定がありまして、爆風にさらに弾を撃ちこむと、追加点が得られます。一つの敵からさらに得点をむしり取れるので、ついつい狙いたくなりますが、一方で爆風は自機とも当たり判定があったりします。追い打ちするほど得点は増えるが、欲張りすぎて深追いするとやられてしまうというジレンマが、ゲームをちょっと面白くしています。
 ゲームは全体的に難易度が低く、1コイン一周も難しいことではありません。慣れれば延々と遊べてしまうでしょう。すごく面白いというほどではありませんが、一度始めたら何度か遊びたくなってしまう不思議な魅力のある作品です。
 いみじくもログインでは、これを「ピーナツのように一度手を出したら止まらない」と評してました。