何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

それなりの人はそれなりに

前回のコラムでは、ソニーのデジタルカメラに搭載されたスマイルシャッター機能を題材に、撮影の「前準備」技術についてお話をいたしました。リアルの世界で起きる千載一遇のシャッターチャンスを逃さぬよう、薄目を開いてじっと機をうかがっている機能の話です。もう1つのデジタル写真の大きな強みが、撮った画像を簡単に修整できるという「後加工」技術です。今回はこの点について分析を進めてみましょう。 私たちが撮る写真の大半には、人の顔が入っています。そのうち特に多くの割合を占めるのが「子供」と「恋人」。スマイルシャッターは、そのうちの特に子供の顔を撮るのにうってつけの技術だと言えます。 例えば、写真スタジオで七五三の写真を撮るのは大変ですね。幼児の機嫌を取るのは一苦労です。あの手この手を使ってほんの一瞬見せるベストスマイルの瞬間。スタジオでも「あやし専門係」の女性が子供に付いて、おもちゃやお歌でご機嫌を取ります。あれこれやって、ようやくニッコリしてくれた瞬間、後方から望遠レンズで被写体をずっとファインダーにとらえ続けていたカメラマンが高速連写するという手順でベストスマイルを確保しています。

王昭君」という名前がふと浮かぶ。