何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「RIDICULOUS BIKE」

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 というわけでことし最後の日になってもあいかわらずでやっております。きょうもきょうとていつもと変わらぬプログラムネタ。ことし最後を飾るのは「RIDICULOUS BIKE」です。


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 「リディキュラス・バイク」。あえて日本語にするなら「バカバカバイク」(おい)。そのとおり、本作は「エキサイトバイク」風のモトクロスアクションゲームです。山あり谷ありの起伏に富んだコースを、バイクで制限時間内に完走するのが目的です。バイクはウィリー・前傾ができまして、地形に合わせて車体の向きをコントロールするのが攻略のコツです。


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...というか、コントロールできないとさっぱりゲームになりません(泣)。このゲーム、とにかく前へ進めません。コントロールにしくじると、すぐにコケてストップするばかりか、「ピヨピヨピヨ!」というアラームとともに直前のところからやりなおしをさせられるのです。
 上り勾配ではウィリー、下りでは前傾。わかっちゃいるのにタイミングがわりとシビアなので、まぁ転ぶ転ぶ。進めねぇ。けたたましいアラームとともに、そのつど同じところをやりなおし。ですから、やってるとスゲぇイライラがつのります。作者さんは「すこしムカムカしてくるかもしれませんが」とコメントしてますが、すこしじゃねぇよ!むっちゃムカムカするんだよ!!(号泣)


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 しかし。ムカムカしながらなんどもリトライしていると、次第にうまくなってきて、ぼちぼち難所もクリアできるようになってきます。何度もやりなおしてコツを掴めというのが作者さんの狙いらしく、何度もアラームを聞いているうち、スムーズに走れるようになってきます。徐々にうまく走れるようになると、操るのも徐々に楽しくなってくるという寸法。悔しいかな、みごと作者さんのおもう壺です。


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 コースは全部で三種類。水色の四角が各コースのゴールです。ゴールに着くとひきつづき、次のコースに突入です。各コースの制限時間は2分。2分以内にコースクリアできないと、時間切れでゲームオーバー。最初は制限時間内にクリアするのもやっとですが、うまくなるほど所要時間も短縮できるので、好タイムも狙えるようになってくるでしょう。


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 プレイしている最中は非常にムカつきますが、それ以上にもっとうまく走りたいという本能を刺激されるのは、荒井が単車乗りだからなのかもしれません。はなはだ憎たらしいですが、よくできたゲームです。こんチクショー!!

歳末小プログラムまつり3

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 調子に乗ってまだまだプログラムを入力中。というわけできょうもMファン掲載の一画面プログラムいろいろです。文章がぞんざいになってきてますが、毎度ちがう枕かんがえるの大変なんだい(おい)。
 さておき1本目「カベは続くよどこまでも」は、シンプルな壁避けゲーム。縦スクロールで迫ってくる壁を、ジャンプでひたすらかわします。壁は時間が経つほど幅が広くなり、追尾ミサイルも自機を狙ってきます。すごくおもしろい、というほどではありませんが、単純かつ明快、一局もすぐ終わるので、好成績を目指してズルズルと遊んでしまいます。


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 2本目「TRIPLE」は変形「テニス」ゲームです。「PONG」のような、パドルでボールを打ち返すゲームなんですが、本作ではパドルが三つ登場します。パドルは画面外周を取り囲むように配置されていて、動かすと外周に従ってぐるぐる回ります。趣旨はこれらパドルをうまく動かしながら、ボールが画面外に出ないように打ち返し続けること。慣れないうちはパドルの回転を見失いって混乱しやすく、なかなかリレーが続けられません。


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 回転するパドルの秘密は、MSXのPCG機能です。あらかじめ外周をキャラクターで埋めておき、キー操作に従ってVPOKE命令でVRAMを書き換え、キャラクターの色を変えてやることで、パドルの表示と移動を実現しています。


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 3本目「DOT BREAK」はなかなか凝ったブロック崩しゲーム。ブロックやボールを1ドットにすることで、画面表示や判定を大幅に簡略化しています。のみならず、ボールをパドルで打ち返す位置によって、ボールの向きやスピードが変わるという処理ももれなく実装してあります。
 キャラクターが小さいので、その分表示されるブロックの数も多くなり、遊びごたえは十分以上。ひとステージをクリアするまでにはかなりの集中力と根気が必要です。画面を小さく詰めこむことで、濃厚なブロック崩しゲームに仕上がっています。


 ことしも残るはあと二日。もう一本ぐらいなんんとか入力してやろうとおもいます(おい)

大岡山に登ってきた

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 初冬だというのにすばらしい陽気に恵まれたこないだのある日、大岡山に登ってきました。大岡山は山形市中心部から遠くない郊外、楯山地区にある里山です。ことし地元YBCのローカルテレビ番組「やまがたサンデー5」で紹介されていたのを見て興味をもったのと、先月の健康診断で運動不足を思い知り、これではいかんと登りに行った次第です。


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 登山道は数ありますが、登ってきたのは「サンデー5」で佐伯アナが登ったのと同じ、風間山から旧松茸山を経由して山頂に至る縦走コース。全行程正味3時間の道のりです。最初の経由地となる風間薬師堂はすでに幕でまわりを覆われ、すっかり冬のよそおいでした。
 里に近いのと、冬枯れで木々が葉を落としているおかげか、登ればあちこちからふもとのようすが望めます。薬師堂近辺からは北に楯山や風間の集落、稜線に出れば西に大野目付近の街なみ。どこを歩いても眺めに恵まれています。冷たく澄んだ晴れ空の下、木々の間からふもとを見下ろしつつ、落ち葉を踏み歩くのは気分がよいものです。初冬の里山歩きの楽しさは、格別のものがあります。


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 十何年前の登山ガイドによれば、かつて登山道はあまり手入れもされず、けっこう荒れていたとか。現在はそんなことはなく、まったく快適に歩けます。登山道の至るところにはユニークな看板がたくさん据えつけられ、人の手がこまめに入っているだろうことがうかがえました。
 今のように気持ちよく歩けるようになるまでには、おそらくは地元の皆さんによる、相当な尽力があったのでしょう。登山口で、すぐ近くに住んでいるおばちゃんが「これから大岡山に登るの? 今日はことし最後の陽気だろうからうってつけねぇ。」と、こころよく送り出してくれたのが印象に残っています。


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 眺めのよい尾根歩きの次は、えんえんと続く上り坂。旧松茸山にさしかかると、本格的な登山道の趣が強くなります。旧松茸山を登りきったらいちど七曲峠の鞍部まで下り、そこから山頂までは急坂をさらにひとふたのぼりです。ここが辛抱のしどころですが、北には二口山塊なども望むことができまして、やはり眺めには事欠きません。急登の終わりには姥神さまの石像が鎮座して、登山客を出迎えてくれます。姥神さまもすっかり防寒装備に身を固め、長い冬にそなえている様子でした。ここまで来れば山頂はもうすぐです。


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 かくして2時間ほどで標高401メートルの山頂に到着です。山頂は広々として、西に目をやれば山形の街の背後に、月山・葉山などが見渡せます。朝日連峰もすそ野の方だけちょっと眺めることができました。ここでアルストをとりだし、茶を淹れて一服。ことしはぜんぜん外飯や外茶もできなかったので、ここぞとばかりに外茶を楽しみます。
 山頂には「風の木箱」なる箱があって、中には登山者が感想などを書きつづるためのノートが収められています。開いてみるとしっかり佐伯アナのコメントも書き記されていました。荒井同様、「テレビを見て登りに来ました」という人も目立ちました。


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 帰りは姥神さまの前から別のルートに分岐。そこから大野目方面に向かって下っていきます。急な下りを気をつけつつ下ることしばらく、杉林の間に風間不動尊が見えてくれば、里はもうすぐ。不動尊のあたりはやけに暗くて陰鬱で、夜に一人では来たくないかんじです。杉林を抜けると、目の前には刈り取りが終わって久しい田んぼが現れ、あたりがぱっと明るくなります。あとはのんびりあぜ道を歩いて、車を駐めたところまで戻るだけ。低山には低山の楽しみがあるもんです。


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 さて、この大岡山、風間山から登る場合、少々取り付きがわかりづらいです。薬師堂入り口に駐車場があるのですが、ここに行くためには、県道19号線から路地に入らなければなりません。道沿いに立つ市会議員連絡所の看板が目印です。
 ちなみに荒井は2度下見したにもかかわらず、この路地の入り口がよくわからず、楯山のコミュニティセンターに車を駐めて登ってきました(おい)。
 楯山駅前の横断歩道を渡ったところにも登山道の案内標識がありますが、これは七曲峠から登るルートを示しています。この標識に従って車で入っていこうとすると、道が狭くて進めなくなること必至なので、どうぞご注意を。

「そりたん~solitude tank~」

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 というわけでプログラムネタ。今日は「そりたん」(Mファン88年10月号)です。
 「そりたん」とは「solitude tank」の略。孤軍戦車とでも言やいいのでしょうか。この戦車を操ってフィールドを動き回り、画面内にうごめく敵キャラをすっかり撃破するのが目的のアクションゲームです。
 いちおうアクションではありますが、その性格は「ドラゴンスレイヤー」に似たものがあります。極めてターンベース制コンバットに近いアクションゲームか、持ち時間ゼロの将棋とでも言えばいいのか。敵が一歩動く間にそりたんは一歩の移動と砲撃ができます。ただし全てがリアルタイムに進行するので、グズグズしているとなにもできません。
 撃った弾が敵に当たれば撃破できますが、弾は3マス先に着弾し、着弾地点は穴になります。注意しなければならないのは、そりたんは180度の反転と静止ができず、フィールド外や穴に落ちるとワンミスになること。弾を撃つごとに移動範囲が狭くなるので、無駄撃ちばかりしているとすぐにハマってしまいます。
 敵の動きを読み、自機の移動方向を決め、よく狙って攻撃するといった行動を瞬時にこなせなければ1面でさえクリアは不可能。ですからはじめたばかりのうちはまぁとにかく頭がこんがらがるのですが、次第に操作に慣れてきて、敵の癖などがわかってきてからが勝負です。


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 本作の作者、Taiさんは、以前紹介した「KEIMMER」や「やさいぼーぐ」の作者さんでもあります。シンプルかつ妙でクールなグラフィック、ひねくれたルール、そして抜群のセンスを備えたその作風は、往年の「プログラムポシェット」を彷彿とさせるものがあります。
 徳間系の雑誌のプログラムには、ベーマガやログイン等他の雑誌にはない独特のセンスがありました。いかにも徳間系らしい、ハイセンスさが感じられる作品です。

「ばうんす」

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 前略(おい)。きょうもこないだ入力したプログラムネタ、「ばうんす」(Mファン88年10月号)です。


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 題名どおり、本作は「反発」をフィーチャーしたパズルゲームです。画面内に散らばる反射板「バウンサー」を使って、ボールこと「スーパーバブル」を、画面上部にある黄色いゴール「デバッグポール」に当てていきます。全てのデバッグポールにバブルをぶつければステージクリアです。1ステージにつきバブルは30回まで撃てます。つまり30手以内でクリアしろということですな。
 この手の反射パズルゲームは投稿ゲーム界では数あって、珍しいものではありません。その中で本作が独特なのは、自機が左右にしか動けないことと、ボールがぶつかると反射板も移動するというルールでしょう。


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 任意に自機を動かして反射板を押して動かすということはできません。プレイヤーにできるのは、自機を左右に動かすことと、バブルを発射することだけ。反射板とバブルがぶつかると、バブルは90度移動方向が変わり、反射板はぶつかった方向に1マス移動します。反射板とバブルの移動先を読みながら、バブルをうまいこと撃っていくことがクリアには必要で、そこにパズル性があるわけです。1面2面はわりと簡単にクリアできますが、どんどん難しくなりまして、荒井は3面で詰まってます(おい)。


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 面数は10と少なめながらそのかわり、好きな面から遊べる面セレクト機能と、簡易ステージエディット機能が付いています。作ったステージはプログラムに組み込めるデータ文としてプロットされますので、これをリスト中の任意の面データと置き換えれば、オリジナルステージで遊べてしまいます。
 この機能を悪用すれば、かんたんに解けるステージを作って、あっという間にクリアすることも可能です。「こんなん難しくてクリアできるか!」という荒井にはうってつけで、これでエンディングを見てやりましたとさ(おい)。


 荒井にとっては難しいパズルですが、ゲームシステムはもちろん、操作感覚や演出もていねいに作られていて、感触は良好。左右移動とボールの発射という動作のみで、しっかりパズルとして成立しているのが見事です。


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 ところでこの作品、リストを誌面どおりに打ち込んでも、「新・打ち込みミス発見プログラム2」確認用のデータが一部一致しません。具体的には840,850,870,880,970行のチェックデータが誌面のとおりになりません。
 原因はDATA文の最後に「スペース」が入っていること。誌面に掲載されたチェック用データは、誤ったのか、DATA文の末尾にブランクが含まれた状態で出されています*1。しかし行末のブランクは見てもわかるわけがないので打ち込みようがありませんので、誌面どおりに入力しても、データが違うぞということになるわけです。
 正しくは上記のスクリーンショットのとおりです。どうぞご参考まで(おい)。

*1:通常MSX内で、行末のスペースは文字として認識されず、省略されるはずなのだが、アスキー形式ことテキスト形式で格納されたプログラムは、末尾のスペースが省かれず残ってしまうようです。

「Obstacle Race」

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 追い込みになるとやたらペースが上がるというか、入力する数が増えてしまうのはなんなんでしょう。いつもからこのペースで入力すればけっこうな数のリストが入力できてしまうのにというわけでまた打ち終わったプログラムのご紹介です。
 今回ご紹介するのはやはりMファン掲載の「Obstacle Race」(88年10月号)です。


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 「レース」と題していますが、順位やラップタイム等の概念はなし。中身は競争ではなく、3Dレースゲーム風のアクションゲームです。内容はいたってシンプル。エア・カーを操縦して制限時間を走り抜き、高得点を目指すこと。ジャンプしてライバルを「またぐ」と得点です*1。避けたり追い越したりしても得点にはなりません。ライバル車にぶつかってもゲームオーバーにはなりませんが、クラッシュ中は操作できなくなり、そのぶんタイムロス=得点機会のロスとなります。


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 このゲームがアツいのは「ライバルをギリギリの高さでまたぐほど高得点」というフィーチャー。スレスレを狙うほど高得点が狙える一方、もちろん衝突のリスクも上がります。好成績を目指すほどクラッシュしやすくなるけれど、クラッシュを恐れて安全策を採れば成績も落ちるというこのジレンマ! うまくギリギリで跳び越えて、見事高得点をゲットする快感! ハイリスク・ハイリターンの得点方式が巧みです。
 さらに奥から高速に迫ってくるカベのおかげで、疾走感が味わえるのもいいところ。またいで高得点というルールだけだったら、固定画面で十分な内容なんですが、「レース」風に仕立てることで、楽しさや爽快感が格段に上がっています。


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 操作性も良好。単純明快かつアツくなれる佳作ですが、玉にキズなのはたまに画面表示が乱れること。タイムのカウントダウン処理にBASICの割り込みGOSUB命令を使っているためか、コースの下部が描画されないままゲームが始まることがあります。
 おそらく、画面初期化直前に割り込みを許可しているのが原因で、なんらかの理由で割り込みタイミングがずれ、初期化がへんなところで中断されてしまうという症状かと思われます。180行のINTERVAL ON命令を、200行とか210行あたりに移せば改善できるはずですが、ともあれ開始時にキーを押すといった操作は控えた方が良さそうです。


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 同じ号にMファン史上屈指の名作「たこの海岸物語PART3」が掲載されているおかげで気にも留めてませんでしたが、この作品もなかなかの銘品。もっと早く入力しとくべきだった!(笑)

*1:厳密には自車の影にライバルを捉えると得点

歳末小プログラムまつり2

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 年末だというのにあいかわらずプログラムは毎日入力しています。というわけでその後入力して動作確認が終わった1画面プログラムを4本ばかりまたご紹介。出典はどれもMファン88年10月号です。


 「ミニボクシング」はご覧のとおりのボクシングゲーム。しかしボタン操作でパンチを繰り出すスポーツアクションではありません。最初に与えられるポイントを体力・攻撃力・防御力に適宜振り分けると、あとは自動で闘ってくれます。パラメータは一度決めたら変更不能で、プレイヤーは見てるだけ。最初に決めた数値で、何人抜きできるかを競います。
 数値によって結果が大きく変わってくる上、相手の強さも乱数的に変わります。いかに攻守そろった選手を作るか、連勝しやすい乱数系列を見つけるか。好成績を出すためには試行錯誤が必要で、アクションゲームとはまた異なる面白さを備えています。8x8ドットながら、パンチを打つときはちゃんとパターンが切り替わる選手のグラフィックも楽しくてよいです。


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 「Saturn」はワンキーアクションゲームです。迫りくる隕石を避けながら土星の環の上を飛び回ります。自機の移動に使うのはスペースキーのみ。押せば上昇して離せば下降します。ワンキー操作なので、うまく避けるにはタイミングよくキーを押したり離したりしなければなりません。プレイ時間が長くなるにつれ隕石の数が増え、どんどん難しくなります。隕石がぐんぐん大きくなって迫ってくる様に、スプライト独特の立体感があってなかなかよいです。
 土星の環は氷とかの物質から構成されているようです。環に従って周回するなんてことは本来できないはずなんですが、そこはゲーム。わかりやすい画面のおかげか、そんな理屈を気にせず遊べます。
 やられるたびにグラフィックを一から描画しなおすので、ゲームオーバー後すぐリプレイできないのが玉に瑕です。


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 「Toss Toss Toss」もワンキーゲーム。地面に落としてしまわないよう、三つのボールをトスし続けるゲームです。ボールが手元に来た時にスペースキーを押すとトス成功。しかしボールが三つになるだけで頭がこんがらがる上、タイミングがけっこうシビアなので、トスし続けるのはなかなかむずかしいです。


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 「W MISSILE」はMSX2以降用のピープホールゲーム。以前ちょっと紹介した「ZIRETTA MISSILE」の対戦バージョンです。ミサイルを操りながら相手の主星をさがしだし、先に爆破した方が勝ちです。それぞれ見えるのは周囲のわずかな範囲だけですので、主星を見つけだすには思った以上に手こずります。MSX2のBASICにはページング機能やCOPY機能が備わっており、こういうゲームはお手のものでした。


 今年もあと1週間、年内にもうちょっとプログラムを入力できる予定です。