
そのむかし山形では「夕ニャン」が見られなくて悔しいおもいをしたものでした*1。というわけで本日はMSXプログラムネタ。ベーマガ87年6月号よりMSX2用「移植版その後の雪の帰り道」です。

さっそくですが主人公・美奈代さんを操作して、雪だるまが投げるキャンディをキャッチしましょう。雪だるまは各面20個のキャンディーを投げてきます。80%以上のキャンディ、すなわち16個以上キャッチできればステージクリア*2。できなければ残りチャンスが減った上でやりなおしです。チャンスがなくなればゲームオーバー。得点はありません。何面まで到達できたかを競います。
いわば「上から降ってくる物体をキャッチする」という、古典的なアクションゲームです。MSX2の性能でキャラクターはカワいく描かれてますし、操作性もゲームスピードも上々で感触は良好。この手のゲームならではのシンプルな良さを十分に備えています。

こちとらアイドルなんだから少しぐらい加減しろよ!(おい)
ただし雪だるまが投げるキャンディの飛距離はランダムで、しかもけっこう広い範囲に及びます。乱数の巡りが悪いと美奈代さんの足では追いつけないほど離れたところに投げてよこすことがしばしば。キャンディを5個連続でキャッチすると少し移動速度が上がるものの、根本的な救済措置には至っていません。投げられたキャンディを「見て」アドリブで拾っていくゲーム、と捉えると、少々問題点があると言わざるを得ません。
一方、使用している乱数は、TIME変数等で随時発生系列を変えるということをしていません。いわゆる「疑似乱数」というやつです。ランダムのようでいて、決まった数字が決まった順番で出てきます。
つまり本作のキャンディの投げ方は全て決まっています。さらにキャンディは美奈代さんが掠るだけでも捕れる仕様です。あらかじめどこに投げるかを覚えて、拾ったらすかさず次の落下地点に向かって美奈代さんを動かすと、ギリギリ拾える局面が多かったりします。ですから、実は本作は投げるパターンを把握してその通りに拾いに行く「覚えゲー」なんだ、と捉えると、意外に遊びやすくなったりします。
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前作「雪の帰り道」。先日aroさんが動画を公開してたので引用。
ゲーム内容と歌詞はあんまり関係なさそう
ところで。「その後の」題名どおり、本作には「雪の帰り道」(87年1月号)という前作が存在します。PC80mkIIシリーズ用の投稿作品で、バラバラになった雪だるまを組み立て直し、建物まで運び入れるというパズル風アクションゲームでした。題名は元おニャン子のタレント・渡辺美奈代さんのヒット曲に由来します。
当時おニャン子クラブは社会現象とも呼べるほど絶大な人気を誇っていました。コンピューターゲーム界隈にも、ファンを標榜する業界人が多かったことは、これまでたびたび述べているとおりです。自作ゲームプログラムでも、おニャン子メンバーをフィーチャーした作品をいくつも見たものでした。
さておき。その助けてもらった雪だるまが、恩返しのため美奈代さんにキャンディをあげるというのが続編「その後の雪の帰り道」(87/3)。オリジナルはやはりPC80mkIIシリーズ用で、そのMSX2移植版が本作であります。

MSX2版はまともにプレイするにはシビアな難易度だが…
オリジナルのソースリストを読みますと、MSX2版は80mkII版ともけっこう異なっているようです。一番の違いは、キャンディの投擲処理でしょう。オリジナルの80mkII版では投げるパワーのテーブルを用意し、そこからランダムに数値を拾うという方式で飛距離を決めています。
ミソなのは数値の拾い方で、試行と面が進むにつれ、拾う範囲を広げていくようになっています。つまり進行に応じて次第に広範囲に投げるようになっていく、徐々に難しくなっていくという、なかなか手の込んだ処理を組んでいます*3。
一方、MSX2版はRND関数で出した1~7までの数字をそのまま投げるパワーとしています。進行によって手心を加えるとか、難易度が変わるといった処理は全くありません。投げ方はゲームの根幹に関わる部分だけに、MSX2版ももっと凝って良かったんじゃないかとおもいます。