
先日「スーパー戦隊」シリーズが終了するなんてニュースがありましたが、たぶん本作はそちらとは関係ないです。というわけで本日はMSXプログラムネタ。ベーマガ87年5月号より「2レンジャー」です。
主人公は目の見えない盲人です。介護ロボ・パブロンDと一緒に散歩していたところ、気がつくとなぜか建物の中に閉じ込められていました。というわけでここから脱出しましょう。

部屋の中には二つスイッチがあります。これを両方とも入れると脱出口のドアが開きます。ただし主人公は目が見えないため、自分ではスイッチを入れることができません。なのでまずはパブロンDを操作してスイッチを入れてやらねばなりません。ドアが開いたら、今度は主人公から先に脱出しましょう。主をさしおいてパブロンDが脱出することはできません。

主人公とパブロンDの操作は、スペースキーで切り替えられます。主従はそれぞれ「障害物」になることも忘れてはいけません。互いに重なって通過するということができないため、狭い通路では道を譲り合うことも必要となります。
部屋の中には敵が一体います。こいつに捕まるとワンミスです。敵の移動ルートは決まっています。これを覚え、鉢合わせしないように立ち回ることも肝要。まずはじっくりと敵の動きを観察したいところですが、制限時間内に脱出できない場合もワンミスとなってしまいます。かくして17の部屋を攻略し、建物から逃げだしましょう。

ルート・捲き方・動かし方を模索しなければクリアできない面が揃う
本作は固定画面型のアクションゲームである一方、パズル要素もかなり強いです。それというのもシビアな時間制限のためです。
各ステージの制限時間はギリギリに設定されてあります。そのため、正解は実質最短ルートのみ。最も効率的なルートを見つけ出さなければ、クリアは不可能です。しかもぐずぐずと操作できる余裕もありません。
この手のパズルゲームにおいて、制限時間は「永久パターン」防止の手段であることが多かったものです*1。本作ではさらに推し進めて、時間制限によって解法を最短ルートのみに絞り、さらに無駄なくトレースすることを必須とすることで、アクションとパズルの両方を成立させているわけですな。
誌上ではDr.Dがゲームのスタイルを指して「ありきたりといえばありきたり」と評していますが、この作りは非常に巧いと感心させられます。

しかし見るだけで解き方がわかる作りではない。
しかし、ゲーム自体はストレスを感じさせる部分が目立ちます。正確な操作が必要とされるのに操作性は良くありませんし、気持ちよく遊べる配慮にもいまいち欠けています。正確な操作が必要なのにキャラクターは動きたいときに動いてくれず、止まりたいところでピタッと止まってくれず。山のような試行錯誤が必要でありながら、ギブアップ機能やコンティニュー機能といった、迅速かつ存分にリトライできる機能もなし。残機制であるのに、画面上に残機数が表示されないのも微妙に不便です。「敵が1匹しか出てこないからそんなに難しくないだろう」と言ってるDr.は、たぶんこのゲームやってないぞ!(おい)

個人的には、いっそスコア*2も残機もゲームオーバーも廃し、やられたら進んだ面の最初からやり直し、というくらい割り切っても良かったんじゃないかとおもいます。
実はこの形式、つまりスコアなし残機なし・ミスしたら進んだ面の最初から、というゲームシステムは、ファンダムのパズルゲームでよく見たものです。もとはファンダムならではのリストを切り詰めるための処置だったのでしょうが、プレイ中気にしなければならない要素が減ることで、純粋にパズルに集中できるようになるという効能がありました。
「ありきたり」であっても、遊びやすさに気を遣ったゲームは格段に遊べるものです。本作も少しの手直しだけでぐっと良くなるんでないかとおもいます。