
本日はMSXプログラムネタ。ベーマガ87年4月号より「JUMP BALL」です。
ジャンプするゲームは数あります。ボールが出てくるゲームも数あります。そして題名が「ジャンプボール」。似たようなタイトルのゲームも数あるので、既存のプログラムとダブらないよう、記録用のファイル名を付けるのが厄介でした(おい)。

さておき。そのとおり、本作はボールがジャンプするゲームです。主人公はボールの村に住むボールの少年ボール君。10歳になったボール君は、村のしきたりで今度の村祭りで迷宮に挑まなくてはなりません。しかし迷宮には様々な罠が待ち受けます。ボール君は無事迷宮から脱出できるか?…というストーリーです。
一言で言えば固定画面式面クリア型アクションゲームです。ボール君をうまく操り、制限時間内に迷宮内に点在する金塊を全て集めればステージクリアとなります。
フィールドはサイドビューで、重力が働いています。段差はジャンプで乗り越えましょう。迷宮は全5面。攻略には絶妙なキー捌きと様々なテクニックが必要です。オールクリアを目指しましょう。

地味ながら難しい場面。微妙なキー操作は全編を通じて必要となる。
はっきり言って、本作は非常に難しいです。とにかく難しいです。地形は複雑怪奇。にもかかわらず時間制限はシビアですし、チェックポイントなるものはありません。地形にやられたりハマりこんだりしたら、容赦なくステージの最初からやり直しです。
ひとつの失敗が命取りになることがしばしばで、1面でさえ、クリアまでにはボール君の死屍累々を築き上げることになるでしょう。10歳の子供に与える試練ってレベルじゃねえぞ(号泣)

これではまるでダメなゲームのようですが…実のところその逆。ゲーム自体はかなり出来が良いのです。
まずグラフィックは多色刷りできれいに描かれてますし、操作性も悪くはありません(速度はもっさりしてるが)。そして何より、アクションがなかなか楽しいのです。

キー捌きで地形を乗り越える方法を見つけるのが面白い。
可能な操作は左右移動とジャンプだけです。しかし、シンプルながら、様々な挙動ができます。たとえばブロックの隅を下からかするようにジャンプすることでより高くジャンプできる「連続ジャンプ」。地形にめり込むことで踏切る位置を調整したりジャンプを制御できたりする「カミ技」等々。このように絶妙なキー操作と地形をうまく組み合わせれば数々のテクニックを繰り出すことが可能で、これら技を駆使して複雑怪奇な地形をクリアしていくのには、相当な達成感と爽快感があるのです。
難易度こそ馬鹿みたいに高いものの、不条理さは少ないように感じます。さらにどういうルートで迷宮を廻り金塊を回収していくか、どんな操作をすれば地形を乗り越えられるかを考えるパズル要素もあります。

作者さん曰く「コンティニューしまくってクリアしろ」
本作の本質は迷路ゲームというよりも、地形を読み、微妙なキー捌きで難所を切り抜けフィールドを攻略していく「アスレチックアクション」とでも呼ぶべきものでしょう。しばらく前に話題になったコンピューターゲーム「壷男」こと「Getting Over It with Bennett Foddy」と同じようなものを、80年代に実現していたのかもしれません。アクションが面白いアクションゲームは、やはり面白いのです。
とはいえ突き放したような難易度のゲームであることに変わりはありません。手詰まりになったときはF1キーでギブアップ、タイトル画面でポート2に接続したジョイスティックのトリガー2を押せば、到達した面からのコンティニューが可能ですが、それでもクリアは至難の業です*1。エミュレーター上でステートセーブ機能を駆使しながら、できれば時間制限も潰して*2やると、少しは遊びやすくなるでしょう。てかそうしないと荒井はまともに遊べなかった!(号泣)