というわけで本日はMSXプログラムネタ。ベーマガ84年10月号より「ハングリー・スパイダー」です。別に槇原敬之さんとは関係ありません。むしろ時系列上マッキーが本作を(おい)。
さておき。本作は固定画面アクションゲームです。主役は腹ペコのクモ。下の方に蝶が飛んできますので、木になっている果物を落としてぶつけてやりましょう。見事命中すれば、あわれ蝶はクモ君のエサとなって得点です。
クモの操作には少しクセがあります。左右移動できるのは画面最上段のみ。上昇下降できるのは葉っぱの間のみです。果物に触れれば落とせます。上下移動中は立ち止まれませんので、狙って落とすには微妙なキー操作が必要です。UFOキャッチャーに少々勝手が似ているでしょうか。
木にはカミキリムシもうろついています。これにぶつかったり、ぶら下がっている糸を切られたりするとワンミスです。また、画面内の果物全部を使っても蝶を捕まえられない場合もワンミスとなります*1
まず目を惹くのは味のある画面です。クモの巣や葉っぱがよく描けてます。古き良き固定画面アクションといったかんじで、なかなか雰囲気が出ています。直接ではなく、果物をぶつけて仕留めるというアイディアも、ゲームをより面白くしています。果物が落下する動きに重力加速度を加味したところなど、Dr.Dも一目置いたコメントを付けています。
こんな具合にゲームシステムやグラフィックにはいいものがあるんですが、やってみるとテンポの悪さと単調さが気になりました。蝶をつかまえるたびに成功デモが表示されさらに画面を再描画するため、リスタートが遅れるのは気持ちが途切れます。また、面が進んでもマップは同じで変化がありません。
さらに1頭捕まえるために要した果物の数や、どの高さの果物が命中したかといった判定はしていません。どこの果物で捕まえようとも得点は同じです。1発目の果物で決めるとか、下の方にある果物で捕まえたりするとボーナスといった具合に、リスク&リターンの点数稼ぎが楽しめるような要素があればよかったとおもいます。
*1:もっとも、その前にカミキリムシが最上段に現れ体当たりしてくる仕様なので、全部使い切る前にやられることが多い。