何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「COSMOWARS」




 というわけで本日もMマガ92年2月号掲載作品から、「COSMOWARS」のご紹介です。
 本作は2人プレイ専用星間戦争撃ち合いゲームです。それぞれの主星からミサイルを発射し、相手の星に命中させましょう。カーソルキー/スティックで打ち出す方向を決めたら、スペース/トリガーを長押しして撃ち出すパワーを決め、放して発射します。先に敵の主星を撃破した方が勝ちです。
 しかし両主星の間には、とりどりの星が存在します。ミサイルがこの星々に近づくと、その引力によって軌道が曲がってしまいます。この引力の影響を見越してミサイルの軌道を読み、射出方向やパワーを素早く修正するのが勝利の鍵となります。


 この手のゲームは定番なのか、他にも数存在します。ぱっとおもいだせるところでベーマガの「とりでの攻防」。こちらはターン交代制であったのに対し、本作はリアルタイム式。お手軽操作で撃ち合えます。

Mファンより「ARMED PLANETS」(92/10)。類似したコンセプトの作品
計算速度が必要なため、turboR専用となっている。

 撃ったミサイルは星にぶつかるまで、滑らかな弧を描きながら飛翔します。この弾道計算には、配列変数で三角関数のテーブルを作成し、これを用いています。
 リアルタイムな撃ち合いを可能としたのは、やはり「MSXべーしっ君」のおかげでしょう。本作も「べーしっ君」専用です。時間のかかるテーブル作成や軌道計算が高速化され、リアルタイム対戦に必要な速度を稼いでいます。


 そういえばコンピューターの元祖の一つとされるENIACは、弾道計算をするために作られたものでした。ある意味、このタイプのゲームは、コンピューター本来の用途の応用なのかもしれませんな。