何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「通勤快速」

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こういう失敗

 荒井ぐらいの年齢のゲーマーならば、「テトリス」はやったことがあるでしょう。で、ミノを落とす際狙いがズレてしまって、微妙な隙間をふさいで台無しになるなんて失敗も、一度や二度はやったはず(おい)。
 ということで今回ご紹介するファンダム作品「通勤快速」(Mファン90/1)は、そんな失敗をおもいださせる作品です。

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コレが「通勤快速」だ(おい)

 さて、起動すると画面上に文字がずらっと表示されます。右側の七曜の漢字で構成された四角いパレットは電車です。左側から流れてくるデカい文字は乗客です。この乗客があぶれないよう、パレット上にどんどん詰め込んでいこうぜというのが本作の趣旨。決まった数の乗客を乗せきればステージクリアとなります。
 乗客は文字の形をしており、見た目のとおりの当たり判定があります。こいつらの形を見極め、うまいこと按排していかなければ、限られたパレット上に詰め切ることはかないません。
 乗客は電車に乗ってしまうと、位置調節ができません。プレイヤーは狙った位置に乗客を導いて入れてやらねばならないのですが、乗客の上下位置調整はヨッパライ式。ですので狙いがズレて狙った位置に押し込めないばかりか、妙な隙間が空いてしまうなんてことは当たり前。『テトリス』の苦い失敗を彷彿させるのであります(おい)。

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このoを乗せればステージクリア! 無理そうでいて案外詰め込めます

 この作品、とにかくアイディアがお見事! 文字の形のブロックで遊ぶ落ちゲーとでもいうべきルールが新鮮ですし、詰め込むアクションを通勤ラッシュの満員電車に見立てたところも巧いです。見た目は全然電車っぽくないのに、以前紹介した通勤電車アクションゲーム「いってくる!」よりも満員電車っぽさがあるというか(おい)*1。作者はきのうの「コプ太くん」と同じくNu~さん。名手らしいユニークさに溢れた良品です。

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プログラムを中断したところ。
文字キャラはVRAM上のパターンを利用してスプライト化している。

 ところで本作の乗客はスプライトで描画しています。「テトリス」ではうまいこと詰め込むとブロックが消えますが、本作でも乗客が増えてくるとスプライトの水平表示制限のおかげで表示が一部消えます。いや、表示されないだけで実際その場に居たままなんですけど(おい)。
 

*1:「いってくる!」も楽しいゲームですぞ!