何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「HYDE PARK II」

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 山登りの話と思わせといて今回はMSXプログラムの話です(おい)。というわけで先日入力が終わった「HYDE PARK II」(ベーマガ'86/12)のご紹介です。


 「HYDE PARK II」はだいぶ前に紹介した「HYDE PARK」の続編です。一風変わったアクションゲームだった前作からうってかわって、今作は面クリア型のパズルゲームとなっています。主人公は前作同様ジムの格好。ただし「前作をクリアして大金持ちになったがそのかわり心が汚れてしまった」という設定で、色が黒くなってます。そういや「ハイドライドII」にもFORTHなんてあったな。
 さておき、きれいな心を取り戻すべく、神様のお告げに従い不思議な世界の最深部を目指すというのが今作の目的です。


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 各面の目的は、ジムを操りゴールにたどりつくこと。ただしフィールド上に配置されたブロックが行く手を阻みます。ブロックをうまいこと押して動かして道を作ればいいんだろ、というパズルだったらそれこそ掃いて捨てるほどあります。本作もブロックをうまいこと動かすパズルではあるのですが、動かし方が他とは違います。
 本作のブロックは押せません。ただし接触するとマイキャラと同軸方向に引っ張られます。つまり接触したブロックが自分に付いてきます。ですので不用意に動くと、付いてきたブロックに道をふさがれるとか、あらぬブロックを動かしてしまってハマります。

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適当に動いた結果ブロックに囲まれる。
こうなったらリトライしかない(泣)

 適切にブロックを動かすには、ブロックへの近づき方と離れ方を適切に考えなければなりません。任意に押して動かすのではなく、接触すると勝手に付いてくる、という発想の転換が見事で、凡百のパズルゲームとは異なる新鮮さと遊び心地をおぼえます。
 各ステージはすぐ解ける面もあればひとしきり頭を使わされる面もありと遊び応えは十分。全21面とボリュームも適度です。マップこそ前作より狭くなったものの、パズルゲームならこの広さが正解でしょう。操作性と速度も良好。ゲームは小綺麗にまとまっており、前作とは方向こそ異なれど、かなり出来が良くなりました。あと黒くなったおかげでマイキャラが見やすいです(おい)。

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ラウンドクリア。浄化されたのか色が白くなる

 面クリア型のパズルゲームゆえ、各面には制限時間があります。緊張感があるのでゲームとしてはこれもよいのですが、パズルに集中したい向きは、タイムと残機の減少処理を潰す無敵化改造がオススメです。ゲームにはもとからリトライ機能が付いているので、ハマったときも安心です*1
 ついでにパズルゲームだからまぁよいんですが、オールクリアで明かされるオチがわりと安直でした(おい)。

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無敵化改造方法。これでエンディングを見てやろう(おい)

*1:コンティニューできる裏技もあります。ただし条件が「ボーナスキャラを取った上で時間切れでゲームオーバーになる」という厳しいものなので、こちらはあまりアテにはできません