何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「十五・二十五」

f:id:fukenko:20210712010314p:plain


 入力はしばらく前に終わってたんですが、例によって書くのを先延ばしにした結果、紹介が遅れてます(おい)。というわけで本日はMSXプログラムネタ。Mファン89年12月号より「十五・二十五」です。


 「数取りゲーム」はご存じでしょうか。二人で交互に一つないし三つの数を順に取り合い、最後の数字を取ったら負け、というやつ。本作はその数取りゲームと五目並べを合わせたような対戦テーブルゲームです。
 基本ルールは次のとおり。5x5のマス目で構成される盤上に、二人のプレイヤーが交互に数を置いていきます。置ける数は0~9まで。連続する縦・横・斜めいずれか5マスに置かれた数の和を先に15か25にしたプレイヤーの勝ちです。題名の由来ですな。


f:id:fukenko:20210712011356p:plain


 数取りゲームには必勝法があることが知られています。同様に単純に数を置き合うだけでは、簡単に勝ててしまってゲームになりません。というわけで本作はルールにひねりが加えられてあります。それは先手と後手では置ける数が違うというもの。先手は偶数、後手は奇数しか置けません。ですのでこの数を置けば勝てる、という段階になって、それが自分が置けない数だと負けが確定します。さらに勝利条件となる合計の数が「15」と「25」ですから、15を阻止しても25を作るのに成功させてしまう可能性もあります。これらルールの工夫によって、対戦ゲームとしての完成度が格段に上がっています。

f:id:fukenko:20210712012711p:plain
充実の難易度選択。

 さらに本作の優れているところは、対人対戦のみならず、5種類の難易度を選べる対COM対戦ができること。その上COM対COMの対戦も可能で、プレイヤーはコンピューター同士の戦いを観戦するという楽しみ方もできます。にもかかわらずリストが短めなのもいいところです。
 思考ルーチンはなかなかうまいことできています。よくよく考えて数を置かなければ勝てないでしょう。荒井は最低難度でもまともにやってまだ勝てた試しがありません...といってもやったの3回ぐらいだけどな!(泣)