何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

BAN BAN

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 こないだ入力済みのプログラムはまだいくつかあります。というわけで今回もMファン88年12月号掲載の1画面プログラム「BAN BAN」です。
 ひとことで言えば射的ゲームです。ランダムに出没する的に照準を合わせ、ビームでどんどん撃ち落としていきます。ただし照準の動きには慣性がかかります。ボタンを押しっぱなしにしているとあっというまに照準の移動スピードが上がってしまい、まともに狙いがつけられません。狙いどおりに動かすには慣れとコツが必要です。制限時間は1分。1分以内にできるだけ多くの的を撃ち落とし、ハイスコアを目指します。


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 照準の動きに慣性がかかる射的ゲームとして、MSX勃興期のプログラムポシェット作品「HACKER」があります。この二つを比較すると、演出や雰囲気は「HACKER」の方が上ですが、遊びやすさや中毒性では「BAN BAN」に一歩譲ります。
 「HACKER」では撃ち漏らした敵のバグがZ80Aに到達するとワンミスとなります。出現したバグはとにかく迅速に撃墜しなければなりません。巧くプレイしないとすぐにゲームオーバーになってしまいます。そのぶんプレイヤーは相当の緊張と負担を強いられます。
 一方で「BAN BAN」は制限時間内にどれだけ的に命中したかを競うゲームです。敵を撃ち漏らしてもミスにはなりません。テンポのよさとミスに対する緩さゆえ、プレイ時のストレスが溜まらないのが違いであり、ゲームの性格の差となっているように思われます。