何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「GILBAT I」

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 ここしばらくプログラムの入力がすっかりお留守になっていたので、このごろまじめに入力しとります。というわけでこないだ入力が終わったプログラムのご紹介。今回は電波のプログラム大全集II収録のアクションゲーム「GILBAT I」です。作者は当ブログでも何度か紹介したEMGVT-HALTさん。同氏はさまざまなペンネームを使ってましたが、本作は本名名義で発表されています。


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 本作は面クリア型のプラットフォーマーアクションゲームです。ロボット「ジルバット」*1をあやつり、上から落ちてくる針や噴き上がる溶岩等の障害物をくぐり抜け、画面右下の出口にたどり着けばステージクリア。タイムがわり背後から壁が迫ってくるので、うかうかしてはいられません。スクロールはせず、ひとつのステージは一画面のみで構成され、それが全20面。まぁ変則「幽霊君」みたいなもんといえばいいのか(違)。このタイプのゲームを遙かに洗練していくと「幽霊君」にもなれるのかもしれません。
 さておきグラフィック、エフェクト、音楽、ゲーム内容等々、全体にわたってどこかプレイヤーを突き放したような独特な雰囲気が漂っており、EMGVTさんらしさを感じさせます。ダメージを食らったときなど、エフェクトとしてVRAMから適宜拾ってきた内容を全画面に表示しているのですが、一見バグにしか見えません(おい)。


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 ゲームとしては正直、出来がいいとはおもいません(おい)。アクションゲームなのに操作性はよくありませんし作りも粗い、ライフ制を採っていながら減る時はごっそり減るので即死というケースも多く、難易度は激高。さらにやられたら最初からやり直しですので、へたっぴゲーマーには厳しい仕様です。


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 それでもblueMSXのステートセーブを使いつつ全20面をクリアしてしまったので、引きつけるものが確かに存在しているのでしょう。それは謎めいたクールな雰囲気であり、先が見たくなる展開であり、いわばEMGVTさんの作風や世界観とでも言うべきもの。その人ならでは、というものを備えていることは、創作の大きな武器です。

*1:作者EMGVTさんの「EMG」とは、EXCELER=MAX=GILBATの略らしいです。