ここのところはベーマガのプログラムをぽちぽち入力しとります。というわけで今回ご紹介するのは86年3月号掲載の「MAGNET BALL」です。
本作はあみだくじを使ったパズルゲームです。画面右から流れてくるボールを、画面左に並ぶボールのところまで導くのですが、ボールはあみだのルールに従って動くほか、NSの極性があります。同じ極性のところに着いてしまうとゲームオーバーです。そこであみだに線を書き足して、違う極性のところに導いてやるのがプレイヤーの仕事というわけです。
あみだくじと磁石。誰でも知っている二つのルールを組み合わせたところが、このゲームのアイディアの巧いところ。シンプルかつ明快で、なかなか楽しめます。ただ操作性はあまりよくありません。狙ったところに思い通りに線を引くのがちょっと難しいため、もどかしさが残ります。
それ以外の作りは非常に良好。グラフィックは描き込まれ、カラフルでなかなか見栄えがいいです。起動するなり画面いっぱいに「MAGNET--BALL」の文字が大きく流れていくオープニングデモも、ちょっと驚かされました。難易度も2段階の変更が可能。技術的に難しいことはやっておらず、リストも短いです。
欲を言えばやはり操作性。キー反応がもたつくのがとにかく惜しいです。個人的にはカーソル&スペースキーよりも、マウスやタッチパネルの方が合っているように思いますが、MSX1にそこまで求めるのは酷というものでしょう。