何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

CONGRATULATIONS!

昨日エンディングのないゲームに自分でエンディングを作ったという話をしましたが、
近年ゲームのエンディングで「CONGRATULATIONS!」の文字を見ることがなくなったような気がします。


20年以上前、ゲームが挑戦状だった頃、ゲームを解くということの意味は、
物語の結末が明らかになるということはもちろん、制作者との「知恵比べ」に勝つということでした。
ですから制作者はゲームの最後で「クリアおめでとう! よく頑張った!」と、
自らの挑戦に打ち勝ったプレイヤーを褒め称え、祝福したわけです。
その祝辞として頻繁に見かけたのが「CONGRATULATIONS!」という言葉でした。


ところがゲームが映画や漫画に近い「娯楽作品」になると、
エンディングは難関を乗り越えたプレイヤーに対する祝福よりも、
誰でもたどり着けるゲームの締めとしての性格が強くなります。
「遊んでくれてありがとう!」という表現は見かけても、「クリアおめでとう!」と言われなくなったのは、
そういうことなのかもしれません。


現在よりも「ハイドライド」や「ロマンシア」の昔が良かったとは思いません。
しかしやたら「物語」や「設定」にこだわりすぎた作品が増えすぎた昨今、
クリアしたプレイヤーに「CONGRATULATIONS!」と言ってくれるゲームは、
もう少し増えてもいいのかもしれません。
やっぱりゲームというものは、「楽しいおもちゃ」だと思いますので。