何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「GunFighter」




入力していたプログラムのデバグが終わったのでようやくご紹介。
今回紹介するのは「怪盗リュパン」と同じくポプコム1988年5月号掲載、
アクションゲーム「GunFighter」です。
作者は「I am Symphony」氏。厨二病全開なペンネームですな(おい)。
さておき物語は西部劇風で、新米ガンマンとなった主人公キッドが、
父親の敵ウルフを討つというもの。
固定画面内に5人のガンマンが入り乱れて銃を撃ち合って各ステージを戦い抜き、
最終目標であるウルフを倒せば、エンディングとなります。





プレイヤーには弾丸、予備マガジン、レベル、残機といったパラメーターがあります。
これらは敵を倒すと出現する各種アイテムを拾うことで上がっていきます。
重要なのは賞金額。これは自分の首に掛かった賞金の額で、
敵を倒していくと徐々に上がります。
上がるほど強い敵が現れ、5万を超えると宿敵ウルフが登場。
これは自分の首に掛かった賞金を上げることでウルフを誘きだすという設定で、
それっぽくてなかなかカッコイイです。
こんな具合に本作は雰囲気作りが巧くて、
枯れた風合いのグラフィック、指名手配書を模した敵ステータス等々、
作者のセンスの良さが端々にうかがえます。


特に巧いなと思ったのは、敵どうしが相討ちするところ。
本作では敵同士が撃ち合うことがあり、敵が別の敵の弾に当たれば
プレイヤーが撃ったときと同様に、倒れてしまいます。
倒された敵はもちろんアイテムを落とすので、自分は安全なところに隠れて
敵同士を戦わせあって、出てきたアイテムだけかっさらうといった、
漁夫の利戦術が使えます。
このルールが、ならず者ガンマンどうしの殺伐とした戦いという雰囲気を出しています。





ただしこの作品、かなり難しいです。
ルールが飲み込めるまで、開始早々あっという間に
敵にやられるということを何度も繰り返しました(泣)
ウルフの出現条件が厳しい割にコンティニュー機能はなく、
さらにプレイヤーは基本的に一撃喰らうだけで死にます*1
本作にはドーピング用の隠しコマンドが用意されているのですが、
おそらく作者も正攻法ではクリアできなかったに違いないなと。
ちなみに荒井はblueMSXのステートセーブ機能を駆使してかろうじてクリアしました。
せめてコンティニュー機能ぐらいは欲しかったと思います。





ウルフを倒すとエンディングとなるのですが、そこで隠しコマンドが明かされます。
その中に隠しメッセージを見るというものがあるのですが、
どうやらそれが真のエンディングである模様です。
曰く「ペンは剣より強し」。
さすがPNに「I am〜」と付けるだけのことはあると思った荒井でした(おい)。

*1:残機があればある程度持ちこたえられるが開始直後は0なので、プレイ中にアイテムを拾って増やさなければならない。

「PERSPECTIVE」はじめました

http://psyzans.web.fc2.com/Testsite/Perspective/Perspe_01.html


ここしばらく取りかかっていたネタができあがったのでご案内。
当blogでも何度か話題にしているログイン掲載MSXSTG「PERSPECTIVE」攻略記事です。
データを復活させたときから、詳しい紹介記事を作りたいとは思っていたのですが、
正攻法で自力攻略するのに手間取ったのと、マップの作り方で
あれこれ試行錯誤したため、今頃になってようやくというわけです。
例によって誰得記事(泣)

「怪盗リュパン」




またプログラムを打ち終わったのでご紹介。
今回はポプコム88年5月号掲載のMSX用アクションゲーム「怪盗リュパン」です。
主人公は天下の怪盗リュパン。ライバルの探偵ホームズを捲きつつ、
街を駆け回って宝石を奪い、貧しい人々に施してまわるというもの。
重ね合わせスプライトや多色刷り等々、きれいなグラフィックが目を惹きます。
ゲームはモンキー・パンチでなく、モーリス・ルブラン
着想を得ているものと思われますが、その割に「LUPIN」の綴りを
思い切り間違えてしまってます(おい)*1





さておき、ゲーム内容は昔ながらの追いかけアクション。
プレイヤーはリュパンを操り、宝石商こと緑屋根の建物に押し入り
宝石を奪い、それを町中にいる貧民に与えていきます。
宝石は一度地面に置いた後、貧民に押しつければ施すことができます。
このあたりにちょっとだけ「倉庫番」とかのパズルゲーム要素もありますな。
ただし街には宿敵ホームズが徘徊しており、これに捕まれば1ミスです。
また、ホームズが宝石と重なると回収されたということになりまして、
その宝石は施すことができなくなります。
こうして施すなりホームズに拾わせる等して、全ての宝石を捌けばステージクリア。
全5面でエンディングとなります。





本作で面白いのは「カルマ」パラメータがあること。
リュパンには「GOOD」「BAD」こと善悪が設定されてまして、
一個宝石を奪うごとに「BAD」が増え、施せば「GOOD」が増えます。
BADがGOODを越えてもゲームオーバー。
順当に貧者に施していれば、BADが上回ることはないのですが、
ホームズに宝石を取られるとGOODが増やせないため、
なるべく奪われないようにする必要があります。
ただし面によっては施すのが難しい貧者も居るため、
うまくホームズの隙をついて宝石を与えるか、
あるいはGOODが上がらないことを承知でホームズに拾わせ、
手軽にクリアするかといった駆け引き要素もあります。
この手のカルマパラメータは多くの場合、消化しきれていなかったりするのですが
本作はなかなかうまく料理していると思います。





プログラムはオールBASICでマルチステートメントもあまり使わず、
非常に見やすく打ちやすいのですが、それゆえに問題もちらほらと。
オールBASICのためかキー反応は遅めで操作性は悪いです。
紙一重でひらりとホームズをかわして逃げ回るといったことができず、
プレイ中やきもきすることは何度となく。
ホームズの移動パターンは単調で、各面やることがあまり変わりません。
操作性を上げて、もうちょっとホームズの動きに凝っていれば、
攻防がもっとスリリングで面白くなったと思います。
グラフィックに凝っているせいか、初期設定に時間がかかるのも少し気になるところ。
もっとも、本作の楽しさにグラフィックや、リュパンが風船に捕まって脱出する
クリアデモは必要不可欠なので、このあたりは善し悪しですかね。

*1:ついでに「HOLMES」の綴りも間違えてます。

GOKIVADER移植した




昨日マシン語によるスクロールルーチンを作ったのはこいつのためです。
腕試しということで、P6用のプログラムをMSXに移植してみました。
移植したのはベーマガ88年11月号掲載、末冨悟さん制作の「GOKIVADER」(ゴキベーダー)です。
空から降ってくるゴキブリ型侵略者「ゴキベーダー」を、
秘密兵器ゴキストッパーで阻止するという内容。
シンプルなルール、短く打ちやすいリスト、それでもちろん面白いと
編集部に激賞されたばかりか、その後数々の機種に移植されており、
ベーマガを代表する名作の一つであります*1
ベーダーが降ってくる位置に対応したボタンをタイミング良く押していくという
そのルールと操作方法は、後の「ビートマニア」の先駆けかとさえ言われています(おい)。


さておき、短くて移植しやすそうだったので、MSXでやってみようと思ったわけですが、
この作品、ゴキブリ降下にマシン語サブルーチンを使ってまして、
そのためMSX用にマシン語による同等の処理をあつらえる羽目になりました。
MSXだったらエスケープシーケンスでごまかすこともできたんでないかと
今さらながら思ったりして。


ついでに移植版のプログラムリストは以下のとおり。
マシン語処理と画面表示周り以外は、あらかたオリジナルと同じです。
ただ降下スピードを弄れるよう、ウェイト処理を追加してます(120行のFORループ)。
420行で定義しているウェイト用変数WTの数値を増やせば遅く、減らせば速くなります。
得点に応じてウェイトを軽くするといった処理を組み込めば、
次第に難易度を上げるといったこともできますが、それは今後の課題ということで。
...今時こんなリスト入力する奴いるのかよ荒井でした。


*1:実はMSX移植版も掲載されていたのだが、掲載号を持ってない。

マシン語サブルーチンの実験




思うところあって、PC-6001用のあるマシン語サブルーチンを
MSX用に作りかえるなんてことをやってみました。
移植したのはご覧のとおり、画面最上段を空白で埋め、
その下から最下段の手前までの行を1行下にずらして表示するという、
つまるところのテキスト画面スクロール処理です。


P6とMSXは同じくZ80A互換CPUを使ってるため、マシン語ニーモニックは同じ物が使えます。
ですから16進数で書かれたP6用マシン語サブルーチンを解読するにあたって、
P6用データをそのままMSXに打ち込んで逆アセンブルし、
ソースを再現するという芸当ができました(おい)。





CPUこそ同じですが、グラフィック表示周りの扱い方が全く異なるため、
当然P6用データそのままではMSX上では動きません。
そこでグラフィック表示処理をMSX用に改め、同じ処理を再現したのが上のリスト。
今になってこんなもん作ってどうすんだというツッコミはなしで(泣)。

TWO BALL


今年初のプログラムを入力し終わったのでご紹介。
松の内だからというわけではありませんが、今回紹介するのは玉にちなんだ対戦ゲーム、
ベーマガ89年2月号掲載、SAKANA氏制作の「TWO BALL」です。
ご覧のとおりMSX2のスクリーン5とモード2スプライトを使ってまして、
特にタイトル画面がカッコイイです。


ゲーム内容はいたってかんたん。
ビリヤードの要領で玉を突きあい、相手の玉を穴に落とせば1ポイントゲット。
10ポイント先取した方が勝ちとなります。
ビリヤード台ですので、もちろん壁や相手の玉にぶつかれば反射します。
そこで巧く反射させて相手の玉を落とすとか、弾きつつ安全なところに逃げるといった、
プレイヤーのテクニックが勝利の鍵となるわけです。
遊ぶならモグラが出てきて落とし穴を増やしていく
「モグラ出現モード」が断然オススメです。

アイディアはピカイチなんですが、残念なのはそのテンポの悪さ。
相手を突き落とすのがなかなか難しいのと、10ポイント先取という仕様ゆえ
1プレイに時間がかかりまして、ゲーム展開が冗長になりがちです。
「モグラ出現モード」は、おそらくプレイ時間の短縮化と、
単調さを防ぐためのアイディアだと思います。
ボールの打ち出し方向と強さを決めるカーソルの操作性が良くないのも減点対象。
ためしにMSXエミュレーターの速度を最速にして遊んだら、
それだけでもかなり快適になりました。
処理速度の遅いBASICを使っていることを差し引いても、
もうちょっと気を遣って作ればもっと面白くなったのにと思います。
操作性やテンポは、遊んだときの気持ちよさを左右する重大要素です。
実機で遊ぶならば、turbo Rの高速モードで動かした方が良いでしょう。


この作品が面白いのは、ちょっとの手直しだけでMSX1でも動いてしまうところです。
グラフィック表示以外にMSX2の機能は使っておらず、そこを修正すれば
MSX1でも走るように作られてまして、ベーマガには修正方法が載っています。
なかなかの親切設計ですが、MSXだとちょっと画面が見づらくなるのと、
あとカッコイイタイトル画面のためにも、できればMSX2以降で動かしたいところです。

福袋

新春恒例の初売りが1、2の両日、県内各地の百貨店などで行われ、お得な福袋を求める客で開店直後から混み合った。地元百貨店は手頃な値段の福袋や特色ある企画商品を用意し、家族連れなどを出迎え。運営する中合(福島市)が2月に撤退するため最後の初売りとなった酒田市の中合清水屋店では、例年以上のにぎわいを見せた。

かつてのマイコン少年として、福袋と言ったら「コンプティーク」のアレしかない俺(おい)。