何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「スーパーポンポン」

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 本日もMSXプログラムネタ。今回はMファン89年11月号から「スーパーポンポン」です。

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原作「PONPON」。
かのTEIJIROさん初期の代表作だ。

 「PONPON」は以前紹介しています。バウンドしながら移動するマイキャラを操り、画面内のイガイガを避けつつ$マークを集めるというアクションゲームです。作者は当ブログでも何度か採り上げている伝説的投稿者・TEIJIROさんです。
 「スーパーポンポン」はその改良版。MSXから東芝パソピア7にグレードアップ移植された「PONPON」を、再びMSXに移植したというものです。ファンダムではこれを「Uターン移植」と呼んでいます。

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原作以上のグラフィック。画面がきれいだと楽しさが違います。

 まず目立つ変更点は、グラフィックでしょう。原作ではVPOKE命令で適当な文字の色を変えて壁のキャラにしていました。イガイガや$に至ってはMSXデフォの文字そのままです。一方「スーパー」ではPCGを使って壁や各種アイテムを描画しているので画面が華やかです。
 もちろんゲーム内容にも変更は及んでいます。「PONPON」は体力制を採用しており、何度かイガイガにぶつかって体力が無くなるとゲームオーバーとなります。それは「スーパー」も同じなのですが、面クリア以外回復手段がなかった原作に対し、各面回復アイテムがいくつか登場するようになりました。また、ステージのレイアウトもイガイガや壁の配置が見直され、原作以上に動きまわりやすくなっています。これら変更によって難易度が下がり、原作以上に遊びやすくなりました。

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面が進むと原作のようなステージも登場します。

 これだけのグレードアップを果たしながら、プログラムは原作同様1画面に収まるのがスゴいところ。移植を手がけたのは「猫に小判」「スペースショットII」「ミステリアスゾーン」等の1画面プログラムを制作された方。なるほどこの詰め込み具合にも納得です。