何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「BOMB MELON」

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 歳末追い込みシリーズも今日で最後(おい)。というわけで2020年最後にご紹介するMSXプログラムはベーマガ86年9月号より「BOMB MELON」です*1
 主人公はメロン農園の主・もんすたあ君。そこに害虫「悪いムシ」さんがやってきて、畑を荒らし回ります。というわけでがんばって悪いムシさんを退治しようというゲームです。

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爆発するメロンで害虫を駆除するゲーム。ぶっとんだ設定だぜ(おい)

 一口で言えば変わり種の「ボンバーマン」的アクションゲームとでもいったところでしょうか。悪いムシさんを退治するにはメロンを使います。メロンは押すと転がっていって、程なく爆発するというビックリ仕様。この爆風に悪いムシさんを巻き込めば一丁上がりです。
 メロン畑が舞台ですので得物は至るところに転がってますが、有限なのでむやみやたらに爆発させるのは要注意です*2...実ってるのは本当にメロンなのかよ(おい)*3
 ともかく敵を誘爆させればいいわけですが、これがそう簡単でもありません。メロン畑は迷路のように入り組んでいる上、敵はきまぐれにヒョコヒョコと移動して行き先が読めません。爆破するにはコツが要ります。
 転がるメロンは壁に当たると向きを変えます。この特徴を利用して、メロンをうまいこと敵のところまで送り込むのがクリアの鍵です。ただしメロンが転がる方向も予測しきれない部分があるため、自分の方に転がってきて目の前で炸裂・自爆、ということもよくあります(おい)。こんな具合にもどかしさはあるものの、読みが当たって見事害虫を誘爆できたときの気持ちよさは格別。爆発ゲームならではの爽快感はしっかり味わえます。

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小さいながらもカラフルで目を惹く画面。「ニセスクリーン2」で描かれている。

 キャラクターは8x8ドットと小さいながら、「ニセスクリーン2」モードこといわゆる「多色刷り」PCGで描かれ、見栄えは悪くありません。キャラクターの小ささは編集部からも指摘されたところで、チェッカーフラグでは、キャラを大きくしてスクロールさせれば完璧とコメントされています。ただしこのゲームは敵の位置を常時把握することが重要なので、現状のまま、一度にフィールド全体を見渡せる方が遊びやすいような気もします。
 同じくチェッカーフラグでは「まあまあのゲーム」と厳しめに評価されています。作りの甘い部分も確かにありますが、なかなかどうして、決して悪くないものを備えた作品だとおもいます。

*1:おもえばことしはベーマガ作品をさっぱり入力してなかったんだぜ。

*2:しかも害虫がメロンを食ったりするので、うかうかしていると攻撃に使えるものがなくなる。爆破しようとしたメロンを目前で食われるという展開がよくあるのだ(泣)。

*3:中国だったかでスイカが爆発するなんて事件も多発してましたっけ。