何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「Police and Thief」

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 短いプログラムはすぐに入力と動作確認が終わります。いちばん時間がかかるのがここでネタにするための文章書き(おい)。というわけで今回もMファン89年8月号から「Police and Thief」です。


 本作はストレートな追いかけアクションゲーム。表題どおりの「ケイドロ」ゲームです。プレイヤーはお巡りさん。画面内を逃げ回る泥棒を捕まえれば得点です。残りタイムがなくなるまでどれだけ多く捕まえられるかを競います。
 警官に泥棒、さらに地形に至るまで、キャラクターは全て同じ四角形で表示されます。見分ける方法は色の違いだけ*1。外見の地味さやゲーム内容の説明文から、正直、それほど出来には期待してませんでした(おい)。

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ステージによっては泥棒とブロックの色が同じになる。
動きだけを頼りに追いかけさせるのはニクいフィーチャー。

 ところがいざ遊んでみると、なかなか面白くて熱中してしまいます。それというのも泥棒の動きが非常によくできているからです。
 泥棒はすばしっこい上、巧みに逃げ回ります。1キャラ分の差で追いつけないというのはあたりまえ。逮捕目前にしてするりと逃げられるなんてこともよくあります。簡単に捕まえられそうでいて、なかなか捕まえさせてくれないが、うまく追い回せば取り押さえられるという、その匙加減が絶妙なのです。


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 ゲームとしてはこれ以上そぎ落としようがないほどシンプルです。しかしながら追いかけゲームで最も重要な、動きの部分がよくできているので、とても感触の良い作品に仕上がっています。

*1:面が変わると地形の色が変わります。