何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「スモール・ワールド」

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 約一月ぶりの打ち込みプログラムネタは、これまたポケットバンク「不思議プログラム集」収録作品から、「スモール・ワールド」です。


 その名のとおり、本作は固定画面のこぢんまりとしたRPGです。画面じゅうに散らばるアルファベットは敵です。マイキャラ「*」を操りこれら文字と戦っていきましょう。戦ってキャラクターを育て、ラスボス「Z」を倒すのが目的です。敵はアルファベットの順に強くなります。敵は動かない上、こちらの方から仕掛けない限り反撃されることもありません。焦らず弱い敵から順に狩っていくのがセオリーでしょう。昔ファンダムとかで見かけたタイプのゲームですな。
 この手のミニRPGでは珍しく、キャラメイクが必要です。プレイに先立って、与えられた12のボーナスポイントを4つの属性値に割り振り、キャラクターの強さを決めます。各属性値は戦闘での勝敗判定に使われます。戦闘に勝つとパラメーターが上下します。これでキャラクターが育ってくという寸法です。

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処理の隙を突けばこんな設定も可能です(おい)

 ただしこのゲーム、はっきりいってつまらんです(おい)。なぜならキャラが育たないから。戦闘時に敵と自分の属性値を比較して、敵のが自分のより高いと自分のパラメーターが下がるのですが、そこの敵属性値の決定に乱数を使っています。この仕様では弱い属性値がさっぱり成長せず、強敵を倒せるに至るほどキャラが育ちません。よほど乱数の巡りが良くなければ、クリアは不能です。
 また、ゲーム内容に比してリストが100行程度と長いのも気になるところです、ファンダムに同じような内容ながら一画面でもっと遊べる作品があることを鑑みると、見劣りするのは否めません。

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ファンダム作品「クイックナイト」。
同じようなルールだがこちらは1画面でもっと高度な内容を実現している。

 ゲームにおける「運」の悪さとは、プレイヤーの腕前でカバーできるものでなければなりません。駆け引きができる余地がなければ、遊び甲斐がないのです。