今から40年くらい前には、風船を題材にしたゲームは数見かけたものです。「バルーンファイト」「キング&バルーン」「プーヤン」等々...ふくらましたり、浮いたり、割れたりと、特徴や挙動がわかりやすいだけに、ゲームのルールに落としこみやすかったのかもしれません。もっとも、風船をテーマにした大作ゲームというものは見たことがありませんが(おい)。
というわけでまたもや「アクションゲーム38」から、風船をフィーチャーした作品をご紹介。「風船の襲来」と「気球野郎、大冒険」の2本です。
「風船の襲来」は、迫り来る風船爆弾を、ひたすらレーザーガンで割っていくゲームです。風船は画面右から左に向かって流れてきて、一個でも撃ち漏らしたらアウトです。風船は本体にしか当たり判定がないのでよく狙う必要があります。
自機はそれほど速くなく、移動には時間がかかります。さらにレーザーには射程があります。にもかかわらず風船は次々に迫ってきますので、めくらめっぽうにレーザーを撃つだけではじきにやられます。ですので風船の配置と自分の位置を見極めて、撃ちに行く順序を決めるのですが、出目が悪いと間に合わず、やられることもしばしばです(泣)。
書籍では「スクロールゲーム」とされていますが、風船が迫ってくるだけでスクロール表示処理は一切していないため、固定画面のシューティングゲームといった趣です。レーザーはLINE命令で線を引いているだけながら、けっこう撃ちまくれるので、爽快感はわりとあります。
2本目「気球野郎、大冒険」でも、風船が敵キャラとして登場します。気球世界一周中に中東上空でイラン・イラク戦争の巻き添えを食らい、風船爆弾で攻撃されるというストーリーが、時代を感じさせます。6年後だったらフセインがスカッドミサイルを撃ち込んできたとかなってたんでしょうかね。
さておき、要は気球を操り、風船を避け続けるゲームです。それだけでは単純すぎると考えたのか、爆弾に混じってボーナスキャラが登場します。
荒井的にこのゲームは、イラン・イラク戦争よりも「風船おじさん」の気分になれるゲームでした(おい)。どうせならエア漏れにおびえつつ、新しい風船を補充しながら太平洋横断を目指すゲームに仕立てたほうがよかったんでないかとおもうんですが、そもそもこのゲームが発表された当時、まだ風船おじさんは話題になっていないので(おい)。