何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「ぐるん」

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一見どんなゲームかよくわからんが
 今年はわりと順調にプログラムが入力できてます。というわけで先日動作確認が終わったMSX用プログラムのご紹介。今回はMファン89年6月号掲載のアクションゲーム「ぐるん」です。
 ルールは至ってかんたん。ヨーヨーの要領で動く弾を操り、次々に的を打ち落としていきましょう。制限時間は1分。その間に打ち落とせた数を競います。
 画面中央の白い球は自機です。しかし位置は固定で動けません。その隣に控えている赤いのが件のヨーヨー弾。弾は自機のそばをぐるぐると時計回りに周回してまして、これが題名の由縁となっているようです。スペースを押すと現在位置から画面外側に向かって発射。見事的に当たれば1点プラスです。的は画面を右から左へ横断しているので、うまく当てるには狙い越しが必要です。


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タイムアップ! 巧い人は20点を超えるそうで。
 弾の回転方向は変えられませんが、かわりに回転速度を上げられるだけです。弾が放たれている間は発射角を変えることができないので、一度外すと大きなタイムロスとなります。戻ってくる弾を当てるという芸当も可能ですが、高得点を狙うには、このタイムロスを減らすこと=外さないようにすることが肝要です。
 なお、的が自機に当たっても、ミスやタイム減少等のペナルティはありません。むしろ自機自体にも攻撃能力があるので得点になります(おい)*1。このゲームの場合、下手にミスやペナルティを設けなかったのは、テンポがよくなったという点で大正解でしょう。


 ルール、デザイン、操作方法等、ゲームとしてはこれ以上ないほどまでにシンプルです。グラフィックを精細にするとか、回転方向を変えられるようにするとか、もっと凝った作りにすることもできたんでしょうが、これはこれできれいにまとまった作品なので、良さが薄れてしまいそうな気もします。シンプルだからこそよいゲーム、なのかもしれません。


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 ただ、効果音がないことだけは残念! 当たると画面が赤くフラッシュするという演出こそありますが、感覚的な気持ちよさには乏しいです。命中した瞬間にバシッ!と小気味よい効果音が鳴るだけでも段違いに爽快感が上がるので、これはぜひともやってほしかったなとおもいます。

*1:ですので的の位置によっては弾を撃たずに衝突を待った方が有効な局面もあります。