何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

歳末一画面プログラム3題

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 というわけで年末の追い込みで一画面プログラムを3本打ち終わりましたのでご紹介。いずれもMファン89年3月号掲載の作品です。
 一本目「ドットガンナー」は、Mファン定番中の定番ドットバイパー式ゲーム。MSX2のページング機能を利用したピープホール式スクロールゲームで、自機は1ドットの点、というやつです。縦横斜めと強制スクロールするフィールド上に散らばる障害物を避け続け、高得点を目指します。


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 この作品一番の特徴は、SEをMSX-MUSICことFM音源で鳴らしていること。当時はMSX2+やFM-PAC等の出現で、MSX界にFM音源が広まりつつあった時期でした。多くのユーザーにとってFM音源が身近なものとなり、各種パソコン雑誌でもMSX-MUSICを扱った記事やプログラムの数が増えていたのですが、本作はファンダム初のMSX-MUSIC対応作品という触れ込みです。ゲーム自体はまさに典型的なドットバイパーゲームで目新しさはないのですが、さすがFM音源、音がゴージャスだと気分が盛り上がります。
 ついでにゲームオーバー時には画面がグラグラ揺れる演出があるのですが、MSX2のSET ADJUST命令を使っています。SET ADJUST命令は再設定しない限り画面がズレたままになってしまうので、ユーザー的にはプログラム中であんまり使ってほしくない命令でした(おい)。


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 二本目「じゃんけーん」はシンプルなスクロールゲーム。ジャンケンルールに従って、上から流れてくるオブジェクトをやっつければ得点です。
 ゲーム自体は非常に簡単で、やられる要素も少ないため、慣れればいくらでも遊べてしまいます。単調になりがちな嫌いはあるものの、エスケープシーケンスを使ったスクロールが至って高速で、動かしていて気持ちの良い作品です。ハイスコアを狙うよりも、環境ソフト的な遊び方が合うでしょう。


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 三本目「TWO-LINES」は、一風変わったヨッパライゲームです。上下対称に動く2本の線を操り、障害物に当たらないようゴールを目指します。2本を同時に面倒を見なければならないゆえ、頭がこんがらがるところが本作の楽しさ。うまく進むほど伸びていく、二つの線が描く軌跡が美しいです。