何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

楽しみに待っているぜ

 面識のある料理人の卵さんが、料理人修行のため、近々フランスに行くと教えてくれました。


 どんな予定ですかと話を聞いてみると、とりあえずワーキングホリデー制度を使って1年間は滞在する予定だが、修行させてくれる店が見つかったら、腕を磨くために3~5年は日本には戻らないだろうと仰っていました。住む場所や店はこれから探すんですかと訊いてみると、そのとおりで、目下パリのホテルに1週間滞在の予約しか入れていないと教えてくれました。
 フランス語の本格的な学習もこれから。少々無謀な感もありますが、何かを成し遂げたり、未来を切り拓いていくのに必要なのは、こういう突き進む勢いなのだと、彼がまぶしく見えたのでありました。


 歳を取った人間はもっと慎重にとか周到にとか考えてしまいがちですが、準備万端整うのを待っていては遅すぎることもあるのです。
 「がんばれ」とはおこがましくて口にするのもはばかられます。かわりに「行ってらっしゃい」と声をかけておきました。



 最上町地域おこし協力隊を今月末で退任する松田清也さん(30)=同町出身=が、地元でのフランス料理店開業を目指し、24日に渡仏する。古里の食文化発信などに取り組んできたが、一緒に出店を夢見ながら、1月に亡くなった料理の師匠の「本場の空気に触れてこい」との言葉に背中を押され、フランスでの修業を決断。師弟で描いた「夢の店」への一歩を踏み出す。
亡き師匠に背を押され…古里に料理店 出身地・最上で協力隊活動の松田さん、決意の渡仏|山形新聞