何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

琴吹紬さんが焼きそば食べる程度の夢

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 で、用事というのはさる集まりで肘折に行くことだったのですが、泊まりがけをいいことに、永年やってみたい夢だった「そば屋で昼酒」というのをやってきました*1。場所は折に触れて食べに行ってる寿屋さん。夕方まで時間が空いたのをいいことに宴会の予習だと、まだ日のあるうちにのれんをくぐり、軽くもりそばで花羽陽のもっきり酒を嗜んできたのでありました。


 山形の蕎麦は基本「ごちそう」なので、江戸前のような肴を出しているそば屋は意外と見かけません。まずは酒を頼むと付いてきたワラビ漬けをつまみながらちびちびやり、やがて運ばれてきた蕎麦をたぐってはちびちびやり、ワラビ漬けを平らげたら別添えの薬味のネギをツユに浸してちびちび、ツユのそば湯割りでちびちび、表の銅山川を見ながらちびちび、コップが空になったらお勘定、というあんばいです。


 まぁ、こういうものをこんなふうに食えだの、こんな順番で呑めだのといった、粋を気取るための「お作法」はいろいろあるんでしょうが、明るいうちから酒を飲んでいるんだぞというふまじめさや不健康さ、独特のゆるりとした雰囲気を楽しむことこそが醍醐味なのでしょう。そば屋の昼酒は女子のカフェ通いにも似た「癒やし」だなぁとつくづく感じ入ったのでありました。これは愛好する人がいるのも無理はありません。毎月毎週というのはやりすぎですが、年に1,2回ならやってみても悪くないなとおもいました。


 そば屋の昼酒、これはとてもいいもんです。寿屋さん、どうもごちそうさまでした!

*1:「昼酒」だけなら去年やりましたが、「そば屋で」というのはまだだったんですよ!