何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「プクプク」

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 先日プログラムリストをいくつかいただく機会に恵まれまして、入力を進めております。本日紹介するのはその1本、ポプコム86年2月号掲載のパズルゲーム「プクプク」です。タイトル画面は登場キャラクターの紹介付き。当時こういうタイプのタイトル画面はよく見かけたもので、いかにもゲームだ!という雰囲気がよいです。


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 内容は一言で言えば「倉庫番」風パズルです。さまざまなものが散らばる迷路でブロックをどかして道を作りつつ、10個ある星形のケーキをすっかり食べれば面クリア。各ステージ制限時間がありまして、タイムオーバーになるとワンミスです。タイマーは急かすようなけたたましい音を立てながら減っていくのでなかなか焦ります。このあたりは演出でしょうか。


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 パズルといっても難易度は高くはなく、落ち着いてプレイすれば時間内に十分クリアできる程度です。
 同じようなパズルゲームとして「プログラムポシェット」の「うそこばん」があります。こちらも同じようにブロックをどかしつつ小判を拾っていくゲームなのですが、こちらは主人公の動きに慣性が付くのがひねりとなっていました。「プクプク」はよく言えば素直、悪く言えばひねりがありません。その分遊びやすいのですが、もっとクセや特徴があってもよかったなとおもいます。


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 ステージは全4面と少なめです。当時マップデータの圧縮は、スクロールと並ぶアマチュアプログラマーの「壁」でした。うまい方法が思い浮かばなかったのか、無圧縮でリストに埋め込むなんてことはよく見られたことでして、それがゆえステージ数が少なくなってしまったゲーム、というのも多かった感があります。
 それは逆に自分でステージをかんたんに作れるということでもありました。本作では「全クリしたら自分で新しい面を作って遊ぼう!」と勧められます。本作に限らず、自分でステージマップデータを弄ってオリジナル面を作るのは、当時ベーマガ等の雑誌でプログラムをかじった人間なら誰しもやったことのある遊び方でした。