何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

一画面プログラム四題

 「SAVE OUR DENCHU」の動作確認が遅れた一方で、実はMファンの1画面プログラムも4本ほど入力と動作確認が完了してました。今回はそちらのご紹介。いずれも89年2月号掲載です。





 1本目「東」は絵合わせパズルゲームです。「東」は麻雀牌の字牌のアレ。枠の中でバラバラになった「東」の牌を、15パズルのような要領で動かし、正しく組み立てるのが目的です。1画面にもかかわらず「東」の牌はPCG機能できっちり描画されており、力の入れどころをちゃんと押さえてます。
 使うキーは基本2つだけ。カーソルキーで外周の枠上にある指標を回転させ、スペースキーを押すことで、同じ並びにあるパネルを動かせます。1画面ゆえの簡略化された操作方法が合理的で関心するのですが、キー反応がよすぎて逆に操作しづらいので、遊ぶ時はエミュの速度調節機能やスピコン等で遅くしてやると遊びやすいです(おい)。





 子供の頃、画鋲を踏んづけてアイタタタということがよくありましたが、2本目「釘ふんじゃった」はそんなことをおもいださせるスピーディなワンキーアクション。スペースキーで左右に動くネズミを操作して、ネズミを踏みつぶそうと上から降ってくる足に「釘」を踏ませると得点です。スペースキーを押している間ネズミは左方向に移動し、移動方向を切り替えるたびにその場所に釘を設置します。この挙動が迅速かつ適度にもどかしくてよくできています。見た目こそ素っ気ないですが、感触が非常に良くて面白く遊んでしまいました。





 3本目「FREE THROW」もワンキーアクションゲーム。画面右にあるバスケットゴールにボールをどれだけ放りこめるかを競います。試行は全20投。ただしプレイヤーの立ち位置は毎度変わるので、位置を見極め適切なパワーで投げてやらなければなりません。1画面ゆえ本作も見た目は最小限ですが、伸び縮みするメーターを睨みながらここだというタイミングでボールを放つ緊張感、読みが当たって見事ボールがゴールに吸い込まれた時の爽快感が堪えられません。
 ゲーム内容は相当に異なるんですが、テンポの良さや決められた試行回数内での成績を競うあたり、以前紹介した「ピノキオのオヤツの時間」にどことなく似てます。





 4本目「ROCK TRAP」は1画面ながら非常に良くできた面クリア型パズルゲームです。スタートからゴールまでたどり着けばステージクリア。ただし一歩踏み出すごとに周囲の床と壁が反転するので、うかつに歩くと閉じ込められてハマります。ルールはわかりやすいのに、なかなか頭を使わせてくれる良パズル。驚きなのは1画面プログラムながら7面を収録しているところ。プログラムを見ると僅かな隙に面データがDATA文として収められており、なんとしても1画面に収めてやるぞという制作者の執念が感じられます。