何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

三淵渓谷に行ってきた

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 それで先日いばらきさんに行ったあと、長井まで足を伸ばし、長井ダムまで行ってきました。目当ては近年評判になっている、ゴムボートによる三淵渓谷遊覧です。
 なぜ乗ってみようとおもったのかといえば、春に花見に行った際、最上川でゴムボートに乗ったことは以前ネタにしましたが、そのとき乗客プレゼントのくじ引きで三淵渓谷遊覧ボートのタダ券が当たりやがりまして、その使用期限が近づいてきたので、のこのこ行ってきたというわけです。おととしの月山リフトといいタダ券様々ですな(おい)。


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 運行は基本週末の金曜~日曜と祝日のみ。タダ券を所持しているとはいえ、確実に乗るには事前の予約が必要です。乗るときは出航30分前までに長井ダムの入り口にあたる「野川まなび館」で整理券を受け取り、乗る直前にながい百秋湖のほとりにあるボート乗り場で乗船券と引き替えるという手筈になっています。
 荒井が乗ったのは14日の最終便で午後2時20分出航。わりと人気のようでして、2艘のボートはほぼ満席でした。早めに予約しといて助かったぜ。


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 ボート乗り場は合地沢橋たもと、野川第2水力発電所の向かいです。ここから百秋湖の奥にある三淵渓谷に向かいます。もともと三淵渓谷は前九年・後三年の役の時代にさかのぼる竜神伝説が残る聖地で古い神社などもあるのですが、急峻な地形ゆえなかなか人が行けるところではなかったところ、長井ダムができたおかげで水上から比較的容易に行けるようになったのだそうです。


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 当初は屋形船による遊覧船を出していたのですが、それでは小回りがきかず、屋根があるぶん上の眺めが遮られるというので、レスキュー用ボートに切り替えたところ好評を博するようになって現在に至ります。遊覧企画は今年で4年目。乗客は年々増加しており、旅行番組でも何度か取り上げられたとか。
 バッテリー式の船外機で、ボートは静かに湖面を滑っていきます。ゴムボートとはいえプロ用の立派なものですから安定感は抜群。揺れも少なく乗り心地はそんな悪くありません。ちょっとした冒険気分も味わえます*1。周辺の美林や、水位が下がって現れた荒々しい岩肌を見ながら湖面を進んでゆくのは愉快なものでした。


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 やがて川幅が急に幅が狭まり、左右に断崖がそばだつ箇所に到達します。ここがいちばんの見どころ三淵渓谷。間近に迫る高さ50メートルの岩壁が200メートル以上にわたって続くのを、ゴムボートでくぐり抜けるのです。その様子は写真やテレビなどであらかじめ見ていましたが、やはり現物は迫力が違います。奇勝絶景に始終圧倒され、言葉を失うより他にありません。


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 航行は往復で1時間少々。ボート乗り場に戻って遊覧はおしまいとなります。荒井が行ったときは紅葉が始まったあたりで、もうしばらくすれば山は色づき見頃を迎えるのだとか。船頭さんは水位が増す新緑の時期もおすすめだと仰ってました。
 タダ券をふいにするのももったいないのでどんなもんかと行ってみた遊覧ボートでしたが、想像を超える素晴らしいものでした。これは蔵王樹氷にも匹敵する見どころだとおもいます。隙あらばお金払ってまた行ってこよう。

*1:明石チーフかよ(おい)