何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「ゴースト・ハンター」

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 ここしばらくファンダム作品ばかりが続いたので、ベーマガプログラムが恋しくなります。というわけで今回ご紹介するのは電波新聞社の「MSXMSX2プログラム大全集」収録の固定画面アクションゲーム「ゴースト・ハンター」です。


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 プレイヤーは妖怪退治屋ことゴーストハンター。ベーマガ編集部の仕事の邪魔をする幽霊を退治するため、電波新聞墓地に乗り込んだというストーリーが、いかにもベーマガプログラムらしいです。というかそもそも電波新聞墓地って何だよw


 というわけで、幽霊をやっつけるには画面内に散らばる十字架を使います。十字架は黄色と青の二種類。黄色は横方向、青は縦方向の同一座標上全てに攻撃が及びますが、発動させるためには、画面上部を移動する「月」が、十字架の真上に来た瞬間に上に載らなければなりません。さらに1回攻撃を当てるだけではダメでして、まず黄十字の攻撃で幽霊を実体化させた後、青十字の攻撃を当てるか落とし穴にはめる必要があります*1
 十字架は一度使うと消えます。幽霊は一度に3匹登場しますので、なるべくおびき寄せ、まとめて当てると効率が良い上、高得点です。逆に攻撃できる回数は有限ということですので、無駄撃ちができません。かくて各面所定の数の幽霊を退治すれば次の面に進みます。
 多色刷りこそ使ってないもののグラフィックは雰囲気ばっちり。操作性もなかなか。ルールはもちろん、取ると有利になるボーナスアイテム等々、単調にしないための工夫が全体に見られて好感度大です。


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 なかでも旧来のゲーム好きをくすぐるのは「一網打尽」のフィーチャー。ひきつけてまとめて倒すと高得点というルールは、「ディグダグ」や「ドアドア」等々の作品でおなじみのものでした。


 ただしこのゲーム、作者さんが自ら仰るとおりとても難しく、爽快感はあんまりありません。主な原因はシビアすぎること。幽霊の移動アルゴリズムは乱数的で、狙っておびき寄せるのが非常に難しいばかりか、十字架の数量的にも攻撃できる回数がカツカツなので、一度しくじるだけで途端に難易度が跳ね上がります。全部で5面ありながら、難しすぎて作者さんも3面までしか行けないとか(おい)。


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 きついことを言ってしまえば、クリアできない状態で出した時点で、これは作者さんの怠慢。実に惜しいところです。難しいとぶつぶつ言いながらも、何度も遊んでしまうほど感触は良いので、このあたりをもっと丁寧に作ってくれればなぁと思いました。

*1:月が上にない状態で載ると、十字架は穴に変わります。