何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「VOLLEYBALL」

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 プログラム自体は元日に打ち終わっていたのですが、時間がないので紹介が少し遅れてます。というわけでことし一発目のプログラムネタ。今回は「VOLLEYBALL」(MSXFAN・88年11月号)です。


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 「お正月には追い羽根突いて遊びましょう」というわけではありませんが、本作は対戦スポーツゲーム、はっきり言えば変則バレーボールです。選手はそれぞれ一人だけ。互いにボールを打ちあいます。プレイヤーはジャンプ可能。コート上でボールを打てばトス、ジャンプ中ならアタックです。ボールを相手コートに落とせば得点で、10点先取した方が勝ち。サーブ権やジュースはなし。非常にわかりやすいゲームです。二人プレイ専用ですので、遊ぶには最低ジョイスティックが1本必要です。


 さて、このゲーム、どこかで遊んだことがあるなぁと思ったら、すぐに見つかりました。そう、ベーマガの対戦ゲームの傑作、「BALLBALL」です。


fukenko.hatenablog.com
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「BALLBALL」については以前書いたエントリをご覧いただくとして、とにかく両作品はよく似ています。1対1の変則バレーゲーム、2P対戦専用、画面構成、キャラクターやボールの挙動等々...もしや「VOLLEYBALL」は「BALLBALL」のパクリなのかと気になってリストを比べてみると、これがけっこう違ってました。非常に素直に書かれた「BALLBALL」に対し、「VOLLEYBALL」は論理式を多用するなど、ずいぶん詰め込まれた印象を受けます。


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 また、プレイヤーに複数のパターンがあったり、効果音が付いていたり、ジングルとして「おおブレネリ」が流れたりする分「BALLBALL」は演出に凝ってますが、「VOLLEYBALL」はアニメもなく演出は最小限で、ずいぶんそぎ落とされています。最大の違いはジャンプ中の挙動でしょう。「BALLBALL」はジャンプ中の左右移動はできませんが、「VOLLEYBALL」ではできてしまいます。
 非常に似ていて、作者さんも多少参考にはしたのかもしれませんが、今となっては確かめようがありません。ともあれ異なる書き方で作られた類似の対戦ゲームというところですが、バレーボールのルールをどんどん簡素化していった結果として、ゲーム内容が似てしまうのはいたしかたないことなのかもしれません。


 ちなみにゲーム自体は「BALLBALL」同様、操作性も良く、快速に動きます。