何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

冬のショートプログラムつめあわせ

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 大作を入力したあとは、小規模なゲームが恋しくなります。そういうわけでショートプログラムをいくつか入力しました。ちなみにリストは提供していただいたもの。村上様ありがとうございます。
 入力したのは「ブロックくずし」「ヘッドオン」「BOMB!!」「ポイ大尉」の4本セット。リストの体裁から判断するに、MSXのごく初期にアスキー系列の雑誌にて、付録として収録されたものと思われます。リストはどれも短いもので、容量にして3Kバイト程度に収まります。ですからわりとはやめに入力できました。


 一本目の「ブロックくずし」は説明無用の古典的作品。ボールをとりこぼさないよう打ちかえし、ブロックをすっかり壊すというゲームです。このプログラムは凝ったことはしておらず、ボールの挙動もシンプルそのもの。リストも簡素でなにをやっているのかわかりやすいので、改造や解析等にはもってこいでしょう。


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 二本目「ヘッドオン」は、セガの古典的ドットイートアクションゲームの勝手移植版。敵車を避けつつ、画面内のドットをすべて拾えばクリアです。セガのオリジナルはなかなか凝った作りになっているのですが、本作は飽くまでMSX用のショートプログラム。キャラクターやその挙動は簡素化され、オリジナルにあったブレーキや効果音といった要素も省かれています。


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 三本目「BOMB!!」は一風かわったシューティングアクション。レーダーを頼りに見えない敵を追い詰めて爆破せよというものです。レーダーの性能は限定的で、刻々と移動する敵の居場所をつきとめるには、相当な注意力と推理力が必要です。制限時間つきの上、各面攻撃できるのは一度だけ。一撃で仕留められなければ即ゲームオーバーという辛口仕様。全10面をクリアすると「まいった!」というメッセージが出てゲームエンドとなるのですが、自力ではとても見られないので、リストを改造して見てやりました(おい)*1
 ゲームはむずかしいですが、それだけに撃破に成功したときの達成感と爽快感は相当なもの。荒井としては敵に接近すると色や音等で知らせる補助センサーみたいなものがあってもよいとおもいますが、欲しかったら自分でプログラムを改造して実装しろといったところでしょうか。


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 最後の4本目「ポイ大尉」も、シンプルなランディングゲーム。障害物を避けながら、パラシュートで落下するポイ大尉をうまく操作して、基地に着地させるゲームです。これもシンプルなゲームですが、敵キャラが色分けされていたり、着地に成功すると大尉が万歳して喜んだりといった演出が盛り込まれているのが好感度大です。
 このゲームもカンストするとかんたんなエンディングメッセージが表示されてゲームエンドとなるのですが、そのためには最低でも60余面をクリアしなければならないため、リストを改造して見てやりました(汗)。


 紹介した4作はどれもシンプルすぎるほどにシンプルかつ単純すぎて、正直、飽きは早いと思います。むしろこれら作品はゲームプログラミング入門の「教材」としての性格が濃く、そのためにシンプルに組んでいるようにおもわれます。リストは非常に素直かつ簡素に書かれており、どの行で何をやっているかという解説もついています。記事には使っているテクニックの説明などもあり、おそらくはMSX初期に、ゲームの自作を志すユーザーに向けて作られたものなのでしょう。

*1:エンディングがちゃんと表示されるかも確認しないといけないわけですよと言い訳しとく。