何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

三吉山に登ってきた

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 というわけで永松の会忘年会の翌日、三吉山に登ってきたのでありました。先月末の段階で、年内には登れないだろうなと思っていたのですが、12月になってもいっこうに雪が降らず、さらにその日は天気がよくなるというので、行くなら今しかないと決行した次第です。
 午前中は濃霧で、村山地方はあたりの山さえ見えないという様子でしたが、荒井が山のふもとに着いた頃にちょうど霧が晴れ、格好の登山日和になりました。日頃の行いがいいということにしておこう(おい)。


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 さておき、山は中腹まで車で入っていけまして、そこから登ることもできるのですが、今回は馬鹿正直にふもとから登っていきました(おい)。
 山は国道13号線沿い、ヨークタウンのそばにあります。野口鉱油のガソリンスタンドのところから東に曲がって、ちょっと入ったところにある赤い鳥居が登山口。車道のカーブをかすめつつ、ゴルフ練習場、石切場等々を眺めつつ、すっかり葉の落ちた雑木林の間を登っていきます。


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 30分程登ったところに、熊野神社があります。車道はここまでで、本格的な登山道はここから。山と渓谷社の登山ガイドによれば、あんまり道がよくないみたいなことが書かれてあるのですが、全くそんなことはありませんでした*1。登山道は近年上山が力を入れているクアオルトのコースの一つになってまして、よく整備されています。途中眺めのいいところに四阿もあれば、上に登ったところには手水舎兼用の水場もあります。要所要所に案内看板もあるので、迷うことは少ないでしょう。
 全体的に歩きやすいですが、水場を過ぎて山頂に向かう一帯が石だらけのガレ場になってるので注意が必要です*2


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 かくして標高574メートルの山頂に到着。熊野神社から30分、ふもとから1時間といったところでしょうか。山頂にはかんたんな休憩所と三吉神社があります。天保飢饉の頃、疫病に苦しんだ上山の領民が、秋田の三吉神社に病気快癒を祈願したところ験あったので、それに感謝して当地に神社を分霊・勧請したのがはじまりで、それが山の名の由来となっています。神社はブルーシートで囲まれすっかり冬支度です。社殿の裏手は格好の展望台で、ふもと上山の街並みや、みはらしの丘がよく見えました。
 ここで茶を淹れて一服していると、仙台から登りに来たという一行と遭遇しました。けっこう人気の山のようです。


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 山頂から伸びる稜線をたどると、葉山の山頂に行けます。葉山という地名は山形県内に数あって、この葉山もそのひとつです。「葉山」とは死者の霊が天に昇る場所「端山」の転だと言われています。おそらく三吉山は、葉山の前山として、神社を勧請する前からそれなりに人が登るような山だったのでしょう。
 12月中旬ではあるものの、当日は晴天に恵まれたばかりか、気温も11月下旬程度に高く、初冬というよりまだ晩秋の趣でした。
 おそらくこれが年内最後の山行でしょう。本格的な冬はすぐそこです。

*1:荒井が持っているのは1993年初版2003年第5刷の古いものなので、現況と違うところがあるようです。もっと新しい版のものでは記述が変わってます。

*2:岩海と呼ばれる場所のようで、なんでも太古の氷河の名残なのだそうです。