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何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

ZALBAR2784

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 レトロゲーム界隈はベーマガイベントで盛り上がっていたようですが、本日紹介するのはそれとは関係なくログインのプログラムです。山形からじゃ遠いしお金もかかるしよく考えればベーマガとはあんまり縁がないから見に行かなかったんだよ(号泣)。
 というわけでそれはさておきこの「ZALBAR2784」は、知る人ぞ知るログイン発の名作の一つであります。


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 ざっくり言えばピープホール型のトップビュースクロールアクションゲームです。プレイヤーはパボック大佐を操り、ザルバー要塞からの脱出を図ります。要塞は10の小部屋から構成され、それぞれに敵キャラ「ブルーム」を吐き出す砲台「ガルア」が10基設置されています。全てのガルアを壊した上で、どこかに出現する出口に入ればステージクリア。その前にスーツの酸素が切れるか、攻撃を食らいすぎて体力を全て失ったらゲームオーバーです。パボックという名前は、おそらくATARIの「メジャーハボック」の洒落と思われます。


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 解説文にあるとおり、「手に汗握る」アクションが本作の売りです。大佐の武器は伸びる剣。高速に襲い来るブルームをいなしつつ、残り時間に気を配りながらガルアを破壊し、時にアイテムを回収...と、いろんなことを同時にこなさなければならないので、プレイはかなりせわしく、もくろみ通りの手に汗握る攻防の連続。敵は速いしイヤな動きをするばかりでなく、爆風にも当たり判定があるので要注意です。荒井の腕ではノーマルスピードでもきつかったので、エミュの調速機能とステートセーブ使ってプレイしました(おい)。


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 全て壊して脱出、だけならかんたんですが、当然一筋縄ではいきません。強力な分身攻撃アイテム「ハイパー」を獲得するには特定のガルアを最初に潰す必要があるのですが、一定確率で必ず脱出口が出現するというリスクがあります。脱出口が現れてしまうと酸素とは別のカウントダウンが始まり、時間内に他のガルアを全て破壊して脱出できなければそのステージはやりなおし。また、ブルームは避けてやり過ごすこともできますが、倒せば体力が回復したり、剣をパワーアップさせるアイテムが出現するという特典があります。パワーアップを取るか、残り時間・体力を取るか。このパワーアップ要素がルールに変化を付けています。
 アイテムの出現条件がどことなく「ドルアーガの塔」っぽいのは当時らしさというものでしょうか。


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 一見してわかるとおり、本作につぎ込まれた技術力は高いものです。プログラムはオールマシン語。8ドット単位ながらフィールドは高速にスクロールします。敵は画面外のいたるところから高速に出現しますし、それら敵の位置を把握するため画面右下にはレーダーマップも表示されています。文字フォントもこだわりの出来。なんでも本作は京都の腕利き揃いのマイコンクラブのメンバーが制作したとのこと*1。このあたりの経緯はThunderboltさんM_tさんのblogが詳しいです。


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 掲載は85年1月号。MSX用プログラムとしては初期の部類になるでしょうか。にもかかわらずこれほど高度なゲームプログラムが存在していたということには驚くばかりです*2。ログインは大作・プロ志向のゲームプログラムを発表していましたが、この時代からすでにそうだったのでしょう。


 最後に参考リンクをいくつか。先述のThunderboltさんとM_tさんのblogのエントリ、そしてMSX転生工房さんのMSX-BASICによるZALBARライクゲームの記事です。


retrocomputerpeople.blog.so-net.ne.jp
tape-load.blog.so-net.ne.jp
ZALBAR 2XXX〜もうひとつの物語〜

*1:TwitterによればZALBAR2784にはかの岩崎啓眞さんも関わっているらしい。

*2:以前紹介した「アップルランナー」ベーマガに掲載された翌月!