何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

神室山に登ってきた

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 かねがね気になっていた神室山に登ってきました。神室山新庄市の最北東部に位置する標高1365メートルの山で、金山町・旧雄勝町との境界上にあります。その名のとおりこのあたりの山域・神室連峰の主峰で、この標高の山では通常見られないような自然の深さがもっぱらの評判です。シェーネスハイムとか産業高校とか少年自然の家とか、この界隈ではわりとその名を見かけるにもかかわらず、実は一度も登ったことがなかったりします。


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 ともあれ今回登ったのは金山町神室ダムの奥から稜線上に取り付く通称「有屋口」。神室山への最短ルートとして知られるコースです。以前有屋峠に登った際*1、まちがって来てしまったところが登山口(おい)。朝8時前に着いてみると、すでに数台の車が停まってました。夏休みの週末だからか、けっこう人が来ているようです。


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 序盤は金山川上流遡行です。あたりはブナなど広葉樹の森ながら、沢伝いの道がだらだらと続き、巨木や雑草が多いせいか、妙に暗い印象です。ところどころ路肩が崩れて足下が悪い場所もちらほら。高低差は少ないながら、このあたりがいちばん歩きづらかったのでした(おい)。


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 沢に沿って歩くこと荒井の足で約1時間。通称「二股」と呼ばれるところから急な登りが始まります。ここからが有屋口コースの中盤です。標高約600メートルから約1300メートルまで、700メートルほどを一気に登ることになるのですが、細かな九十九折りが続くので、地図で見て予想していたよりも登りやすいでした*2。しかも道の非常にいいこと。幅は広く、倒木などもありません。さすが神室山屈指の人気コース、よく整備されてます。有屋峠は高低差430メートルにもかかわらず、九十九折りなしの直登だったんだぜ。
 「春日神」と刻まれた大岩のところあたりまで登ってくると、右手に神室山の山頂と山小屋が間近に見えてきますが、きついのはそこから。稜線までもうひとふたのぼり必要でした。


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 尾根を上り詰めればいよいよ終盤、山頂までの楽しい稜線歩きです。ガスと夏の天気ゆえ遠くまですっきり見通せるというほどではありませんが、左右に展望が広がります。東側を見れば神室連峰の特徴である急斜面と役内の集落が、西側は人気コース台山尾根の向こうに新庄の盆地がかろうじて遠望できました。


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 山頂に着いたのが11時前。そこから山頂直下の山小屋まで行って昼食後、来た道を引き返して戻ってきたのでありました。
 山小屋は先代の建物の老朽化に伴い、数年前に新築されたもの。ひっきりなしに登山客の方々が出入りしている盛況ぶりです。神室山には秋田の役内から登るコースもありまして、そちらから来る方も多い模様です。
 荒井が休んでいる間も、表では剥げてしまった外壁のペンキ塗り作業が進められてました。山小屋はこうした地道な作業に支えられているわけです。


 ふたたび有屋口に戻ってきたのが14時半過ぎ、休憩込みで約6時間半と少々の行程でした。登る前は時間がかかりそうだというイメージがありましたが、最短コースなら日帰りで十分余裕を持って歩けます。
 今日は見えませんでしたが、条件が良ければ月山や鳥海山も見られるとのこと。天気が落ち着く秋あたりにもう一度登ってみたいものです。

*1:正式には水晶森口コースといいますが、便宜上有屋峠と呼んどきます。

*2:大変な登りであることに違いはありませんが(泣)