何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「ボクソン-チュウメイ」

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 風邪は引きましたがプログラムは入力してました。というわけで今回ご紹介するのはベーマガ86年3月号掲載のアクションパズル「ボクソン-チュウメイ」です。


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 80年代半ば、アクションパズルといえばまずは「フラッピー」や「ロードランナー」でした。敵を避けながらブロックを所定の位置に動かすとか金塊をすっかり回収するといったパズルで、この「ボクソン」も、そうした昔懐かしいタイプのゲームです。核シェルターの中に閉じ込められた主人公が、戦闘メカ「ボクソン-チュウメイ」に乗って、放射能処理装置を集めながら脱出を目指すというストーリーがあるんですが、OPの「地球は核の炎に包まれた」がもろ北斗ですな(笑)。


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 さておき、「ボクソン-チュウメイ」という変わった名詞は、作者の友人でキャラデザを担当してくれた、友人木村君の名に由来します。有り体に言えばSD化したザクとかギャンとかアッガイとかなんですが、その木村君の腕がいいのか、ユーモラスなドット絵に目を惹かれます。
 ボクソンを操り、各面に二つある「ぽげムた」マークこと放射能処理装置をくっつければ面クリア。ザクみたいな緑のやつはただのブロックです。押すことができるので、うまく動かせば敵の足止めに使えます。それに加えてブロックを他のオブジェクトにぶつけると火花が発生し、これを敵に当てれば動きを止められるというフィーチャーが捻りとなってます。


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 ルールだけなら凡庸なアクションパズルですが、このゲームはその活かし方が巧いです。じっくり考えてブロックやぽげムた(違)を動かして解くパズル色の強いステージはもちろん、絶えず逃げ回るステージあり、早押しばりに最初の一手で決まるステージあり、下手に足止めするとハマるステージありと、アクションを活かしたステージも揃っていて、プレイヤーを飽きさせません。操作性がよくないのは気になりますが、同じシステムで様々なプレイが楽しめるステージ構成は技ありです。
 プログラムリストも素直で無駄がなく、読みやすいのも好感度大。特にステージデータがきちんと圧縮されており、当時の打ち込みゲームには珍しい18面ものオリジナルステージを準備しているのがうれしいところです。