何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「Deffon」

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 昔は大作志向のプログラムが好きで、市販の人気ゲームを真似たようなゲームとか、(リストが短い割に)スケールの大きそうなゲームを好んで入力してました。
 それは今でもあまり変わりはないのですが、最近は歳を取ったせいか、当時見向きもしなかったゲームプログラムが気になるようになってきました。今回ご紹介する「Deffon(ディフォン)」は、そんな経緯で入力したプログラムです。
 初出はベーマガ86年6月号。こないだご紹介した「ミニデューク」同様、「バラデューク」を意識したようなサイドビューのアクションゲームですが、画面はスクロールしません。固定画面の小規模なアクションゲームなので、あんまり気に留めなかったというわけですな。
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 「ディフォン」とは敵の名前です。赤と青の二種類が存在し、それぞれ画面の左右から迫ってきます。これをレーザー砲で排除するのがプレイヤーの仕事です。ディフォンにぶつかるとゲームオーバーとなります。面クリア等はなく、やられるまでどれだけスコアを伸ばせるかを競います。
 気をつけなければならないのは、レーザー砲を撃つと反動で逆方向に動いてしまうというルール。一箇所にとどまって連射していると、みるみる後ろに押し出されてディフォンにぶつかってしまいます。この反動が実に憎くて巧く、面白さに一役買ってます。
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 攻撃が追いつかず、左右のディフォンが合体すると画面の色が変わり、増殖が始まります。こうなると猛スピードでディフォンが増えるので、やられるのは時間の問題。ですから適宜向きを入れ替えつつ、左右のディフォンをまんべんなく攻撃するのが長く生き残るコツです。
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 ゲームはオールBASICで組まれており、マシン語は使っていません。そのかわり、あらかじめ異なるパターンジェネレーターテーブルを二つ用意して、VDP関数で瞬時に切り替えるというテクニックを使い、PCGの高速なアニメーションを実現しています。おまけにBGM付きで、このBGMが迫り来るディフォンの恐怖とか不安といったものをかきたててくれます。操作性も良好。シンプルすぎるきらいはありますが全体的に作りがよく、小品の魅力を改めて感じさせてくれる作品です。