何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「DRAGONIA」





今年最初のプログラムを打ち終わったのでご紹介。
今回紹介するのはログイン1987年6月号掲載の「DRAGONIA」です。
以前紹介した「DARK ROAD」の作者さんの作品で、内容は題名どおりの竜退治RPG
荒廃したアログナ王国に巣くう怪物の親玉、レッドドラゴンを退治するのが目的です。
オールマシン語で例によってテープ専用。





筋書きは王道中の王道を行くファンタジーRPGです。
ところが本作はユニークなゲームシステムを採用しており、それが違いとなっています。
一番の特徴はなんといってもマップの表示方式。
一見ただのトップビューのようでいて単なるトップビューにはあらず。
プレイヤーが向きを変えるごとにマップの方が90度ずつ回転するという「ブランディッシュ」方式*1
前作「DARK ROAD」同様、作者の技術力と視点へのこだわりを感じさせるフィーチャー。
マップは狭いんですがこの特殊な方式ゆえ、けっこう探索のし甲斐があるのもミソです。
冒険はまず自分の向きが判る「コンパス」を手に入れることから始まります。





もう一つの大きな売りは戦闘モードです。
本作の戦闘は遭遇すると画面内で敵とチャンバラするというアクション方式。
主人公はなぜか剣と盾を持ったハートマークで表示されます。
おそらくこれは当時のセガが出していたボクシングゲーム
「ヘビーウェイトチャンプ」のような、眼前の敵と対峙するという
視覚的効果を狙ったものでないかと思われます。
序盤は自分が弱いせいもあって、戦ってもまず勝てません。
そこで何をするかといえば村人の救助。
各地に囚われた村人を救助するとHPや防御力を上げてくれますので、
これでだましだまし戦えるようになります。





経験値が貯まるとHPの代わりに攻撃力が上がり、楽に戦えるようになります。
この徐々に戦えるようになるというのが大きなポイント。
最初はさっぱり勝てないので、本当に解けるのかと不安になったりするのですが、
成長して勝てるようになってくると、俄然戦闘が面白くなってきます。
この戦闘の面白さはログインでも称賛されていた部分。
敵ごとに攻略法を編み出す面白さももれなく味わえます。
欲を言えばせっかくの回転マップですので、
これを活かした仕掛けが欲しかったことですかね。


 なお、本作には訂正情報があります。ダンプリストのセーブ時の番地指定が誌面どおりだとバグります。正しくは...


BSAVE"CAS:ファイル名",&H8800,&HD87F,&H8E00


 ...です。誌面には誤った実行番地で記載されてます。荒井が気付けたのは、たまたま訂正情報が載っていたログイン*2を持っていたからで、それゆえあっさり走らせることができたのでした。

*1:むしろ「ゼータ2000」方式に近いと思います。

*2:グロリアスフォース」掲載号です。