何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「THE GHOST」




また一本MSX用プログラムを打ち終わったのでご紹介。
今回紹介するのはポプコム87年11月号掲載のアクションゲーム「THE GHOST」。
作者は以前紹介した「SPIRIT」シリーズや「CHAS!」の制作者でもある松原輝彦さんです。





以前住んでいた城にへそくりを隠していたことを思い出した主人公のGuy君、
幽霊のすみかとなっている城から無事へそくりを取り戻せるか...という、
真面目に考えたのかふざけているのかよくわからないストーリーがあるのですが、
要は敵をうまくよけつつ各面のゴールを目指すというゲームです。
画面構成や敵の動き等はもろ「SPIRIT II」ですが、
強制横スクロールを採用しているのが「SPIRIT」シリーズとの大きな違いです。






敵にぶつかれば体力が減り、体力がなくなればゲームオーバーとなります。
プレイヤーに攻撃手段はなく、敵はなるべく避けて進むことになるのですが、
「SPIRIT II」と同じ処理をしているのか、画面左端が安全地帯になってます。
ゆえにできるだけ左端をキープするように進むことになるのですが、
左端でも池や剣山といった地形由来のダメージは無効化できず、
さらにそこでスクロールする地形に挟まれると即ゲームオーバーになるので、
油断ができないという寸法です。
さらにところどころジャンプテクニックを試すような箇所もあれば、
袋小路、崩れる足場等の罠もありまして、不用意に動くとハマるという作りは、
同氏の他の作品に通じるものがあります。
特に「SPIRIT II」と共通する部分が多く、「CHAS!」と並んで
その前身となったことは間違いないでしょう。






プログラム自体はよくできているのですが、惜しむらくはそのゲームバランス。
操作性はお世辞にも良いとは言えず、足場を飛び移るのも一苦労。
さらに敵を倒すこともできませんし、やられてもコンティニューできないため、
遊んでいると欲求不満が積もります。
自作ゲームプログラムとしての出来はいい方ですが、
まともに遊ぶとなれば、苦労することになるでしょう。

例によってYouTubeに動画をアップしたのでどうぞご参考に。
本来は5面構成ですが、プログラムを弄って1面とエンディングだけを収録してます。