何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

湯田川にタケノコを食いに行った




今が旬の湯田川孟宗を食ってこようぜと、
友人TAKAさんと湯田川温泉に行ってきました。
船見商店の露店で孟宗汁と筍ご飯を軽く堪能した後、
TAKAさんが懇意にしているますや旅館に寄ったところ、
たまたま運よく旅館の女将さんと若旦那さんから、
湯田川孟宗について面白い話をあれこれ伺うことができたのでした。





旨いタケノコを採るためには、下草刈りや間引き等々、
竹林に年中手間をかけてやる必要があります。
それでも夏や春に雨が少ないと不作になったり出てくるのが遅れたりと、
作柄は天候にも大きく左右されるのだとか。
荒井のような素人は、春になれば勝手に生えてくるのを
掘り起こせばいいだけのように思っていたのですが、
実際は全くそうではなく、一年がかりの準備と天の恵みの賜物であることを
丁寧に教えてもらい、目から鱗が落ちる思いがしたのでした。
これだけの手間暇と愛着、そして矜持によって、
湯田川孟宗は支えられているわけです。





今や名物として知れ渡った湯田川孟宗ですが、
湯田川が本格的に孟宗に取り組むようになったのは昭和40年代から。
栽培方法の周知やレシピの開発等々、それから名産品に育つまで長い歳月を要しています。
「ヤブにもなってない」という意味で「タケノコ医者」という洒落がありますが、
良いタケノコを育てて提供するには高い技術が必要です。
「筍農家」という言葉は決して揶揄にはあたらないでしょう(笑)


ところで、今年は2週間ほど孟宗の生育が遅れているそうで、
今になってようやく形のいい孟宗が出てきたとのお話。
ますやさん曰く「今年は6月10日頃まで収穫できるんでないか」とのことでしたので、
今からでもまだまだ旬の味に間に合うようです。