何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

MSX-Cのゲームから

こんなときだからこそ、何とか庵はあえて通常営業、
本日はMSXの打ち込みゲームネタです。





本日ご紹介する「エジプト」は、ちょっと変わったパズルゲームです。
内容自体はいたって簡単、A地点からB地点まで、
うまく物資をやりくりしつつ車で砂漠を横断するという、
テキストベースのシンプルかつオーソドックスなものなんですが、
どこが変わっているのかというと、この作品、
MSX-Cで書かれているのです。





MSX-CはMSX上で動くC言語です。その昔アスキーより発売されてました。
高級言語でありながらマシン語との親和性が高く、
マシン語以上に理解が容易ながら、細かくMSXを弄れるという利点があります。
しかし開発環境を整えるのに高額の出費が必要だったこと、
作ったプログラムを勝手に販売および配布できないこと*1
コンパイルが非常に遅い等々の弱点がありました。
全体的に扱いづらい代物だったせいか、結局それほど普及せずに終わってます。
本作「エジプト」は、MSX-Cほぼ唯一の解説書、
アスキーの「MSX-C入門」の下巻に収録されたプログラムです。
動かすためには適当なテキストエディターでソースを入力し、
コンパイルしてMSX-DOS上で動かせるCOMファイルにするという手間が必要です。
「RUN」ではなく、DOSプロンプト上からファイル名直打ち、
コマンド感覚で実行というのがカッコイイですな。





ひとしきり試行錯誤の末なんとかクリアできましたが、なかなか頭を使いました。
制作者によれば、80ステップ以内で砂漠を横断できれば上出来とのこと。
最適解は数学的に求められそうな気もします。
MSX-C入門」下巻は、ゲームプログラミングを想定して書かれており、
ゲームプログラムもいくつか載っています。
キー入力、文字やグラフィック表示等々、
ゲームプログラミングは、総合的にコンピューターを操作する方法を学ぶにも、
うってつけであったわけです。

*1:現在は無料配布は可能です