何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「SAVE IDOLS」




またここのところ入力していたプログラムが打ち終わったのでご紹介。
今回の「SAVE IDOLS」はベーマガ88年8月号掲載、
KIETH GALLさん制作のアクションゲームです。
トラップだらけの部屋に囚われた10人のアイドルを救いだすという内容ですが、
主人公はベーマガらしく、おなじみ山下章先生という設定です。
念のため説明しますが、山下先生はベーマガライターズの一人です。
売り文句は「私に解けないゲームはない!」。
数々のゲームの解法や攻略法に明るく、
ていねいかつ愉快なゲーム紹介記事には定評があります。
特にゲーム攻略に関する読者からの質問に答える
「レスキュー!アドベンチャーゲーム」(略称「レスアベ」)コーナーは、
解くのが難しいゲームが多かった当時、読者に絶大な人気を博しました。


その山下先生は大のアイドルファンとしても知られてまして、
レスアベ等の記事でも、新田恵理や南野陽子のファンだと公言してはばからず、
時にそのミーハーぶりに読者から苦言が呈されたほどでした。
まさやんぐ師匠が「あずさは俺の嫁」と言ってたのと似たようなもんですかね(おい)。
本作はそうしたベーマガならではの背景があって生まれた作品でしょう。





ゲーム自体は固定画面型アクションゲームです。
山下先生を操り、数ある青いドアの中から鍵を見つけ出し、
水色のドアにいるアイドルを救出して、赤の扉から脱出すれば面クリア。
ドアには鍵の他にも敵ロボットも隠れてまして、これに捕まるとワンミス。
全10面クリアでオールクリアとなります。
左右には自由に動けますが、上下移動は矢印のある床のところでしかできません。
敵から逃げる際には、どこにどの矢印があるかを把握しておくと楽になります。


ご覧のとおり、マイキャラ山下先生の似顔絵やアイドルの肖像など、
グラフィックには力が入ってます。
作者によれば、救うべきアイドルには酒井法子やBaBe、藤谷美紀などいるそうで、
16x16ドットの小さなキャラクターで、それらしく描かれてます。
そして画像ではわかりませんが、何より注目したいのはBGM。
専用のドライバールーチンを用意し、なかなかいい音を聴かせてくれます。


鍵や敵が出現する位置は各面毎回固定。
一度各面の鍵の場所を覚えてしまえば、敵を出さずにクリアできるようになります。
このような仕様なので、慣れるまでは大変でも、慣れてしまえば
いとも簡単に解けてしまうバランス。
全体に手堅く作り込まれ、テンポもよいなかなかの良作なのですが、
欲を言えば、鍵や敵の位置を毎回変えるとか、時間制限を設けるとか、
アイドルの居場所が容易にわからないようにするとか
アドリブテクニックを試すようなルールがあると、もっと楽しめたのではと思います。